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本人が望む普通の生活を実現する制度(第6回目)〜知的障害者支援の社会化〜

 29, 2010 07:23
 以下のセミナーを受講して、本人が望む普通の生活を実現する制度(第6回目)について、第5回目に続いて述べる。

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○ 11月17日(水)「(2010年度)第12回権利擁護セミナー」
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)
○ テーマ=「これからの成年後見と虐待防止〜知的障害のある人の権利をまもる〜」
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ 第1部 基調講演 11/17水曜日、10時〜10時50分
○ 基調講演講師 細川瑞子氏(全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員・中央相談室長)
○ 基調講演テーマ「身上監護の福祉システム化をめざして〜本人の『生きる』を支援するために〜」

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【講演内容】

《介護の社会化→知的障害者支援の社会化》

 細川氏は、「知的障害者の支援を社会化すること」の認識を広め、成年後見制度活用の推進について次のように指摘する。

1 「知的障害者の支援とは、それぞれの家庭で解決できる問題ではなく、社会問題なのである。」
 
2 「親が担い続けなければならない家族問題でもなければ、ましてや知的障害のある本人の個人問題でもない。」

3 「知的障害者の問題が、高齢者の介護問題以上に社会問題である。」

4 「老親の世話は、子が健康であるなら、その多くを担うことが現実として可能である(あった)。しかも、子が多ければ、その負担は軽い。」

5 「一方で、親が老いてもなお障害の子の世話をし、一生その役割を担うことはそもそも不可能なのである。」

6 「成人した知的障害のある人の支援は社会が担うべき問題なのである。」

7 「成年後見制度は介護保険の導入と同時に始まり、『介護の社会化』が始まった。」

8 「市町村長申立と第三者後見の制度が設けられたことは、『成年後見の社会化』を意味する。」

9 「となれば、次は『知的障害者支援の社会化』である。」

10 「これはまぎれもなく、知的障害のある本人にとっても、親にとっても、不可欠なのである。」

11 「この点を、まずは親が認識し、親の会が明確にして、会員の相互理解を図り、力を結集して社会へ訴えていくことが必要であろう。」

12 「そうでなければ、障害があるがゆえにいつまでも親に人生のすべてを管理されている子も、あるいは障害の子を持つがゆえに自らの人生を十分に生きられない親も、双方にとって不幸な状況が継続することになろう。」

13 「『知的障害者支援の社会化』を明言できれば、福祉の仕組み(公的支援)に乗せることが可能なのである。」

14 「『費用に関する公的補助』へ道を拓くことが可能になるからである。」

15 「それは、成年後見制度の基盤整備をも促進することになる。」

16 「そもそも、制度の『経済的保障』ができなければ『後見人の確保』も進まない。」 

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 以上、山形県の育成会においても、成年後見制度を活用している事例について、現状と課題を明らかにして、今後の普及推進に役立てる必要がある。
 特に、選挙権剥奪や費用負担に関する問題があることを知れば、成年後見制度をわざわざ利用しようと考えなくなってしまう。
 従って、成年後見制度の普及を阻んでいる問題を一つ一つ拾い出し、もっと、成年後見制度を使いやすいものとすれば、活用も進むはずである。
 こうしたことを、育成会運動が取り組むべき大きな課題の一つとして、細川氏は示してくれた。
 県内の実情をまず調べることから始めなければと思う。
 (ケー)
 
 (第7回目に続く)
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