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カナダアルバータ州におけるインクルージョン教育の進展

 15, 2018 05:00
 カナダアルバータ州のインクルージョン教育は、30年前の運動からスタートしている。
 その始まりは、障害者と健常者を学校などに一緒に受け入れることに賛同する人たちの集まりだった。
 それも小さな集まりに過ぎず、自分たちの持ち出しで州政府へ働きかけるなどした。
 そうした地味な運動が理解を広げていった。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第122回目だ。
  


【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第2章 カナダにおける知的障碍者の大学進学

第1節 インクルージョンアルバータの取り組み

2 カナダにおける障碍者教育の歴史

 インクルージョンアルバータ理事長のブルース氏は、30 年前、個人的に障碍者と健常者が融合し社会に障碍者が受け入れられることを目指して、その考えを他の家族らと共有し、一般の地域や学校が障碍児を受け入れることに尽力した。
 このような考えや実際の取り組みを、ブルース氏が勤務していたアルバータ大学の同僚に持ち掛けたところ、同僚たちは大変興味を持ってくれた。
 しかしながら、大学当局についてはその反応は芳しくなかった。
 そこでブルースたちは自助努力で何とかしようと立ち上がり、インクルーシブ教育の実現のためにアルバータ州政府と交渉を始めた。
 当時は周りからの支援も予算も何もなかった。
 彼らは取り組みに理解を示している人たちと協力しながら運動を進めて行った。
 そこで、まずは小さなレベル、数名の生徒からインクルーシブ教育をスタートさせた。
 その取り組みも今日では総合的な発展を遂げ、受け入れる大学においても技術的発展が確立してきた。
 その運動の中で彼らが大切にしてきたことは、以下の 2 点である。
 ① 障碍の程度によって区別しないということ。
 ② インクルージョンアルバータにおいては、障碍は「問題」 ではない。
 障碍学生のための特別な講義は行わず、一般の講義を受けることができるようにサポートすることが、障碍者と健常者の、社会における一体化を促すことになるということ。
 ただ、アルバータ州の大学の活動やサポートについては、すべてがインクルージョンアルバータの指導下にあるものではない。
 インクルージョンアルバータは州内の多くの大学に影響を与えてはいるが、実際の取り組みを決めて進めるのはその大学とそこに通う学生たちである。



【引用おわり】

 30年前の小さな運動が、アルバータ州全体に広がり、大学にも障害者を受け入れるようになっている。
 インクルージョンアルバータという組織が、州全体のインクルージョン教育に大きな影響を与えた。
 30年間にわたる絶え間ない努力の成果と言っていい。
 仲間を集め、州政府からの理解を得るまでには多くの苦労があった。
 インクルージョン教育の重要性を信じ続けた結果が実を結んでいるのだ。              
 
 (ケー)
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