FC2ブログ

マサチューセッツ州立大学ボストン校の知的障害者の受け入れ

 19, 2018 05:00
 米国における知的障害者の大学受け入れ方は、それぞれの大学によって異なる。
 前回はレズリー大学の対応について紹介してきた。
 今回は、「マサチューセッツ州立大学ボストン校」の受け入れについてである。
 本大学は知的障害のある学生と一般の学生を分離しない授業形態をとっている。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第67回目だ。
  


【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第1章 アメリカにおける知的障碍者の大学進学

第5節 大学における知的障碍者受け入れの具体的な取り組み状況

2 マサチューセッツ州立大学ボストン校「THINK COLLEGE Program」

 マサチューセッツ州立大学ボストン校(UMass Boston:University of Massachusetts Boston)も、大学に知的障碍者を積極的に受け入れているが、前節で述べたレズリー大学における受け入れ方法とは全く異なる形態を取っている。
 UMass Boston では、知的障碍者だけのクラス編成や授業は行っておらず、知的障碍学生たちは、自分の興味ある内容を教えている一般の授業に参加して学んでいる。
この大学に進学する知的障碍者のほとんどは、知的障碍の程度が軽度であり、日本では、知能指数が 70 以上の境界といわれる人たちである。
 大学には、彼らの学生生活をサポートしている障碍学生サポートセンターが設置されており、障碍学生たちの様々な相談に乗ったり、周囲との調整を行ったりしている。
 例えば、周囲に多くの人がいることで騒がしい状況が苦手な学生は、授業と授業の合間にサポートセンターに来訪し、自学自習をすることも可能である。
 また、高校の卒業資格を有していないということで、授業には来ているが単位を取得できない学生もいる。
 そうした学生に対しても、大学側としては、単位は取れなくても、学校に来てキャンパスライフを送ってほしい願っている。
 その理由のひとつは、大学に入るまでの学齢期は、ずっと特別支援教育の対象者ということで、学校の中でも知的障碍者とばかり関わってきており、彼らは、大学に来て初めて自分たちと同年代の一般の学生たちとの間に接点ができる。
 そのことの意義はとても大きく、大学で一般の人との関わり方を学んだり、一般の生活様式を学んだりすることは、卒業後の社会生活に大きく役立っている。



【引用おわり】

 上記の通り、知的障害のある学生は単位が取れない場合もあることを認めている。
 それを含めての大学生活の意義の重要性を考慮しているのだ。
 一般学生との接点を重視する捉え方である。
 修得主義にこだわらず、履修主義で良いとする考え方でもある。
 日本の義務教育ではほとんどこうしたやり方である。
 こうした方式を大学でも認めているということでもある。特定の人に対しては認めていいとする考え方である。 
 
 (ケー)
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?