わかりやすい情報提供にはどんなリライトが適切か

 12, 2017 05:07
 知的障害者がわかりやすいとするものには、独特のものが見られる。
 固有名詞の「ソチ」を、福祉用語の「措置」と誤解する。
 また、時間表現では16時や午後4時より、「夕方」のほうがわかりやすい。
 こういったことが、わかりやすい情報提供誌「ステージ」の編集会議で明らかになった。
 
 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第48回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

4. 「ステージ」の作成に関する調査

4.3 考察
 
 しかし,ここでは彼らがわかりにくさを感じた二つの理由に注目しておきたい。
 一つは,固有名詞を見ただけでは固有名詞と判断せず,自らが知っている用語に結び付けて変換したことである.
 例えば「ソチ」を「措置」とした例は,「やさしい日本語」を理解する人びとにとっては結びつきにくいであろう用語に結び付けて変換されている.
 もう一つは,数字表現の変更の過程で16時を午後4時とするのではなく,「夕方」という価値判断を含む曖昧な表現がわかりやすい とする意見があったことである.
 実際,「ステージ」の表現には価値判断が含まれる言い換えが見られることが指摘されている(工藤ほか,2012).
 これは情報の「正確な」伝達とならない場合もあるが,このような価値判断を含む表現の方が理解しやすい傾 向があることは,知 的障害者への情報伝達の際わかりやすいかたちにリライトする際の用語の取捨選択に影響を及ぼす点と考えられる.

(つづき)

【引用終わり】



 知的障害者にとってわかりやすく伝達するためには、リライトをいかにするか事例を積み上げる必要がある。
 まだまだ事例が不足している。
 もっと興味をもって携わる人を増やす必要がある。          
        
  (ケー)
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