知的障がい者にも「わかりやすい本」が普通に提供できる社会がほしい

 25, 2017 05:00
 知的障がい者向けのわかりやすい図書づくりは、スウェーデンが先進的な実践を行っている。
 今から25年も前から、本人主体の親の会活動が行っている。
 親の会では、本人を理事にし、政府からの補助金も出ている。
 文章の専門家などによるわかりやすい本づくりが行われてきた。
 障がい者本人にとって何が最善かを実践できるシステムをつくりあげていることに感心する。
  
 武井光氏による「わかりやすい本」製作活動に関する、第4回目の紹介である。
 


【引用はじめ】

http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n218/n218_08-01.html

月刊「ノーマライゼーション障害者の福祉」1999年9月号(第19巻 通巻218号)

知的障害のある人のための「わかりやすい本」製作活動の動き

武居光

The Center for easy-to-read(イージーリードセンター)の活動

 知能に障害のある人の生活と尊厳のためには「わかりやすい本や新聞」は水や空気のように必要である。
 採算性が悪ければ公費で支えられるべき活動ではないか、と考えている。
 このように考えるきっかけをつくったのは、かなり以前から「おしまコロニーはまなす寮」(函館)の職員が退寮生にわかりやすいが核心をついた「自立をめざして―生活(人生)の手引き書―」を自家出版していた。
 この小さな実践と、世界的に類を見ないスウェーデンの“The Center for easy-to-read”の活動であった。
 92年にダスキン海外研修でスウェーデンの知的障害児者親の会(FUB)に訪問した時、親の会は本人向けの雑誌「ステーゲット」を発行していた。
 その内容は、各地に住む知的障害のある人の意見を写真とともに紹介したり、今の問題を共有するような内容だった。
 親たちは本人たちを理事に招いていた。
 そして、「自己決定にはわかりやすい情報が必要」「市民になるということは、情報を共有すること」という明確な認識をもつようになっていた。
 さらに政府はそれを支持する証として活動に補助金を出していたのである。
 そのお金で親の会は文章の専門家を置き、月刊誌以外にも、さまざまな図書を本人向けにわかりやすくリライトしたり製作していた。

(つづく)

【引用終わり】



 本人向けのわかりやすい本づくりができる体制を日本において早急につくる必要がある。
 知的障がいのある本人、親、文章に関する専門家、資金提供者等が集まる体制だ。
 全日本育成会にはそうした体制がある。
 かつて本人向けの「ステージ」という季刊誌が発行されていた。
 残念ながら、今休刊状態である。
   
  (ケー)
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?