発信者の反応を待つ

 05, 2017 05:00
 障がいのある人、特に重度の障がいのある人に対して、何もできないとみなしがちである。
 発信することもないから、支援者が何でもやってあげなければとなる。
 発想を変えて、本人なりの要求があり、本人なりの発信があると考えれば見えてくるものがある。
 それも微弱な発信だ。
 その捉えこそ重要である。

 本論文の紹介は第234回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-B 誤解が生じる

6-B-5 伝え方が悪い

C-2 情報を構造化する

【事例】

B-6 受信者の関わりを改善する(先読みを防ぐ,反応を待つなど)

 障害のある人を「何も出来ない人」と捉えるのではなく,「何か出来る人」と捉えることが重要である。
 「何も出来ない」と考えれば,「こちらが気持ちを汲み取ってあげなければ」という発想に結びついてしまう。
 そうなると,彼らの意思を汲み取る必要性はなくなるだろう。
 この繰り返しにより,障害のある人は訴える必要性を感じなくなり,あるいは,訴えることに無力感を感じるようになっていく。
 一方,「彼らも彼ら自身の方法で訴えている」と考えることが出来れば,支援者が意思を汲み取る努力をすることになるだろう。
 このことが障害のある人たちの自分で何かを訴えたいという気持ちを引き出していくだろう。
 発信者の反応を待って観察してみよう。
 心の中で「1,2,3,,,,」と10まで数える気持ちが大切である。
 その間に訴えが見えることもあるはずだ。

(つづく)

【引用終わり】



 本人のなかなか捉えにくい微弱な発信に気付く必要がある。
 声、手指等による体の動き、表情といったことである。
 時間をかけて待つ姿勢を大切にしたい。   
  
  (ケー)
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