写真の利用により本人が指示を理解する

 31, 2017 05:00
 次に引用した事例は、視覚優位の幼児である。
 知的障がいを伴う自閉症児だ。
 Jくんは音声による指示理解だけでは理解が難しい。
 そのため、写真などによってていねいな指示をした。
 その指示を理解することができた。
 どうしても言語指示となると、音声だけに頼りがちになってしまう。
 音声指示ではうまくいかなければ、写真等の手がかりによる提示を積極的に用いることだ。

 本論文の紹介は第229回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-B 誤解が生じる

6-B-5 伝え方が悪い

C-1 情報を分かりやすくする(情報をアクセシブルにする)

【事例】

T-22 写真の利用により本人が指示を理解する

 対象は,自閉症と知的障害をもつ5歳の男の子J児である。
 プレイルームで遊んでいたが,ホットケーキを作る活動をすることになっていた。
 支援者は,片付けて準備をするように促すが,遊び道具を片付けることが出来ない。
 それは,指示を理解しているが片付けないというのではなく,指示されたことが理解出来ないために片付けられないようであった。
 このようなときに,音声だけで伝えていても理解出来ない場合が多い。
 そこで,片づけを示す写真と,次の活動を示すホットケーキの写真を用意し,ホワイトボードをJ児の前にもってきて,「片付けるよ」と言って写真を貼り,「片付けたら,次はホットケーキだよ」と言ってその写真の下にホットケーキの写真を貼った。
 すると,今からすべきことと次の活動を理解することが出来たJ児は,うなづいて今遊んでいた電車のおもちゃを片付けることが出来た。

(つづく)

【引用終わり】



 上記のような事例は、今までも取り上げてきた。
 本人にとって適切な情報提供である。
 本人がうまく活動できるようにする。
 本人がコミュニケーションしやすい手がかりを生活の中に組み込むことである。 
  
  (ケー)
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