視線でコミュニケーションする

 27, 2017 05:00
 視線を使ってコミュニケーションを行わなければならない人もいる。
 身体的にも言語的にも困難を伴う人には、唯一のコミュニケーション手段にならざるを得ない。
 視線によってコミュニケーションするといっても、本人も支援者も互いに慣れないとうまくいかない。
 視線の動きそのものが不安定で見分けるのが難しい。
 その問題を以下の引用において指摘している。

 本論文の紹介は第198回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-B 誤解が生じる

6-B-4 言葉が不明瞭

A コミュニケーション(発信)を支える技法(AAC技法)

A-1 ノンテク・コミュニケーション技法を利用する

•A-1-2 視線でコミュニケーションする

 視線コミュニケーションは四肢および言語に不自由のある人によく用いられる方法だが,目で物を注視出来る必要がある。
 選択肢を示し,「どちらですか?」と質問し,相手がどこを見つめているかで意思を読み取る。
 実物提示出来ないものは写真,絵,シンボル,文字で提示するが,それらを選択する人が理解出来ているか確認しておく必要がある。
 また,選択肢が増えると,コミュニケーションボードを利用する必要性が生じてくる。

 視線でのコミュニケーションを行う場合、事前に選択肢を見せておくこと、選択肢を実際に見た時の視線の動く範囲を確認しておくことが大切である。
 これは選択肢を「探すために見たこと」と「選択肢したことを示すために見たこと」が混同されやすいためである。
 この2つが混同されるとコミュニケーションが不成立に終わってしまい、コミュニケーション意欲の減少につながることも考えられる。
 次に事前に選択肢への「視線の動く範囲」の差を確認しておくことにより細かい反応を理解しやすくなる。
 「視線の動く範囲」が分かりにくい場合には選択肢の数や位置を修正することが必要である。

(つづく)

【引用終わり】



 視線の動きが、探していることの動きなのか、それとも、選択したことを決めた動きなのか、その判別をわかるようにする必要がある。
 そのための練習が重要だ。
 支援者にとってわかりやすい手立てを試行錯誤して、本人との信頼を築くことである。  

  (ケー)
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