支援者が意思を汲み取る努力をすることが大事

 16, 2017 05:00
 障がいのある人は、何も出来ないから、何でもやってあげないとダメなんだと接していることは問題である。
 以下の引用はそれに関する問題点の指摘である。
 以前にも引用したことのある文章である。
 何かは出来るという捉え方があれば、支援者の対応も違ってくる。
 本人の自発性に着目することが大事だ。
 音声によるコミュニケーションができなければ、別な手立てによるコミュニケーションを工夫する。
 ここでは、こうしたやり方について紹介し続けてきた。
 時間はかけてもそれは必要だという姿勢でのぞむのだ。

 本論文の紹介は第187回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-B 誤解が生じる

6-B-2 コミュニケーションのルールが出来ていない

B-6 受信者の関わりを改善する(先読みを防ぐ,反応を待つなど)

 障害のある人を「何も出来ない人」と捉えるのではなく,「何か出来る人」と捉えることが重要である。
 「何も出来ない」と考えれば,「こちらが気持ちを汲み取ってあげなければ」という発想に結びついてしまう。
 そうなると,彼らの意思を汲み取る必要性はなくなるだろう。
 この繰り返しにより,障害のある人は訴える必要性を感じなくなり,あるいは,訴えることに無力感を感じるようになっていく。
 一方,「彼らも彼ら自身の方法で訴えている」と考えることが出来れば,支援者が意思を汲み取る努力をすることになるだろう。
 このことが障害のある人たちの自分で何かを訴えたいという気持ちを引き出していくだろう。
 発信者の反応を待って観察してみよう。
 心の中で「1,2,3,,,,」と10まで数える気持ちが大切である。その間に訴えが見えることもあるはずだ。
 
(つづく)

【引用終わり】



 本人が自発できる行動に着目して、それをより多く引き出すようにする。
 そうしたことが支援者の役割だ。
 こうした対応が続けば、本人にとっても、自発行動が増えていく。
 支援者には、忍耐力がいることだろう。
 しかし、本人もそうしたやり方に慣れてくる。
 自発行動も増えるだろう。
 それを期待して、支援者もじっくり待つ姿勢に徹するのだ。       

  (ケー)
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