本人の意図を読み違えて失尿させてしまった

 13, 2017 05:10
 今回取り上げた事例は、かつて引用したことがある。
 介助者の思い込みが、T男くんを失尿させてしまった。
 C男くんはのコミュニケーションは、直接行動かクレーンになってしまう。
 クレーンとは、「なにかを要求する時に、人の手をもって代わりにやってもらおうとする行為」である。
 以下の事例は、トイレに行きたいという要求を、トランポリンをもう一度したいという要求だと介助者が思い込んでしまった。
 C男くんは、我慢できず失尿してしまった。
 C男くんの要求を読み違えてしまった。
 こうしたことが繰り返されれば、C男くんの発信意欲も低下してしまう。
 要注意である。

 本論文の紹介は第184回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-B 誤解が生じる

6-B-1 介助者の思い込みが強すぎる

【事例】

T-5 意図を読み違えることにより本人の発信意欲の低下を招く

 対象は小学部に在籍する知的障害と自閉症を併せもっているT男である。
 コミュニケーションするときには,手を取って引っ張っていくなど直接行動とクレーンが多かった。
 授業中,本児が後の扉から出て行こうとするので,教師は,朝行った大好きなトランポリンを思い出して,教室から出て行こうとしているのだと思い,「トランポリンは後で」と伝え,席に戻していた。
 これらのことを数回繰り返した後,T男はその場で失尿してしまった。

 教師は,T男の行動を,朝行ったトランポリンであると思い込んでいたために,T男が伝えたかった「トイレ」というメッセージを理解することが出来なかった例である。
 支援する側の思い込みが強すぎる場合,間違った意図を読み取ってしまい,本来の意図が支援者にうまく伝わらないことがあるのである。

(つづく)

【引用終わり】



 C男くんはトランポリンが大好きだ。
 それが介助者にとっても他の要求を考慮しないでしまった。
 しかし、本人がもじもじしているとかの様子で、トイレに対する要求を読みとれなかったのだろうか。
 相手の様子に対して、注意深い対応が求められる。    

  (ケー)
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