身振り等分かるように伝える

 02, 2017 05:06
 障がいのある人の中には、音声によるコミュニケーションが困難なケースがある。
 こうしたケースについて、ずっとどんな手立てが必要か述べてきている。
 身振りとか、指差しなども有効な場合がある。
 しかし、それにしてもケースによっては計画的な学習が必要となる。
 ケースの実情に合った取り組みを工夫しなければならない。
 支援者がケースに対して分かりやすい情報提供ができるかにかかっている。
 以下にちょっとした配慮が述べられている。
 こうしたことをていねいに繰り返し行うことが重要なのだ。

 本論文の紹介は第173回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

【事例】

R-2 身振り等分かるように伝える

 重い障害がある場合,言葉(聴覚的な情報)だけでは十分に周りの状況やこれからあることなどを伝えることが困難な場合が多い。
 指差しや身振りを用いて情報を補いながら伝えることが大切である。
 支援者が気をつけておく点としては,指差しも身振りも,伝えたい相手が見ていることを確認しながら行うということである。

 運動障害や知的障害がある人は,指差しに気づきにくいことも少なくない。
 遠くの物でも指差しで見ることができるのか,直接物を叩かないと見られないのかなど,指差しに気づく範囲を確認しておく必要がある。
 指差しは,見て欲しいものや次に行く場所などその場にある物を示すのに有効である。

 また身振りは,その場にない事柄も表現できるため,便利なものであるが,支援者にも伝える相手にも一定の学習が必要である。
 身振りで伝える場合は,理解できている身振りとそうでないものを整理し,確実に伝わるものと生活の繰り返しの中で導入しているものを区別しておく必要がある。
 一般的に,日常よく皆が使っている身振り(バイバイ,いただきますなど)や,状況をそのまま再現するマイムの様な身振り(食べる,手を洗うなど),身体部位と一致した身振り(くつ,ぼうしなど)の方が分かりやすく,導入に向いている。
 知的障害がある人の身振りサインとしては,マカトン法などもある。

(つづく)

【引用終わり】



 このケースの最後に「マカトン法」のことを一言述べている。
 「マカトン法とは」、「英国のマーガレット・ウォーカーによって考案され、1976年に完成した言語・コミュニケーションの指導方法。
日常生活によく使われる350語の核語彙(日本語マカトンでは330語)のそれぞれにサインとシンボルが作られている。」
 「ことばや精神の発達に遅れのある人の対話のために、手話法をルーツにしたコミュニケーション法で、手の動きによるサインと発声を同時に用いる。」
 ケースによっては、こうした手立てを導入するのもいいかもしれない。

  (ケー)
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