子どもの活動を記録した写真を媒体にすることで話題をつくる

 23, 2017 05:00
 母親との会話が広がらなかった子どもに、どのような支援を行ったか。
 知的障がいのあるQ君(小1)と母親との家庭におけるより豊かな会話ができるような事例である。
 ビデオ好きなQ君の特性を生かした取組みである。
 日常生活における映像を活用して、働きかけることで、会話がはずみ、それに基づいて日記まで書くことができるようなった。
 デジカメの利用がとても効果的だったといっていい。

 本論文の紹介は第163回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

T-32 子どもの活動を記録した写真を媒体にすることで話題をつくる

 対象は小学校1年生の知的障害をもつQ君である。
 学校から帰ってくるとビデオばかり見て遊んでいるQ君に母親は,それ以外の遊びもしてもらいたいと考えていた。
 いろいろ母親が話題を切り出すが,その話題には乗ってこず,自分の好きな子ども番組のビデオを見ているのである。

 母親は,連絡帳を見ながら学校での出来事も話すのであるが,その話にも乗ってこなかった。
 学校の話題は共通の話題であるかもしれないが,連絡帳からの一方的な文字情報を音声で伝えても理解することが出来ないことが,会話にならない原因の一つであると考えられたので,学校での様子や,その他休日での出来事などをデジタルカメラで記録しておき,それを見ながら話をするようにした。
 その結果,Q君は今では,ビデオを見る時間が少なくなり,その写真を話題にして,写真を時間経過に沿って並べながら日記を書くことも出来るようになっている。

 母親も,共通の話題をもち,話が出来ることを喜んでいる。

(つづく)

【引用終わり】



 本事例は、視覚情報が聴覚情報にくらべて優位だった。
 それがうまくいったのである。
 いかに特性を把握し、それに合った対応が大事かがわかる。   
    
  (ケー)
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