会話が広がらない

 20, 2017 05:00
 障がいのある人が自らコミュニケーションするには、必要があればこそ行うのである。
 必要な状況を作り出すことが大事だ。
 本人が必要を感じない生活になっていれば、本人自らの発信は極めて少なくなる。
 それは当然である。
 本人の要求行動を発しやすい状況によって、コミュニケーションするよう仕向けることを考えるべきだ。

 本論文の紹介は第160回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

6 コミュニケーションが広がらない

6-A 会話が広がらない

 コミュニケーション手段を獲得しても会話が広がらないと聞く。
 会話は発信・受信能力のある人同士で必ず成立するとは限らない。
 話す話題や相手と話したいという動機も重要である。

 例えば,寝たきりの人の見る世界は天井が中心であり,その人と季節の移り変わりを話そうとしても,一方的な話になるかもしれない。
 そんな時に,鏡を置いて外の景色を見てもらうだけで話題を共有することが出来る。

 また,野球に興味のある人にサッカーの話をしても盛り上がらない。
 その人の興味関心事項を常々つかんでおくことも重要である。

 さらにアクセサリーや洋服,香水なども話題の提供に有効な手段となる。
 介護現場では過度なアクセサリーをつけない,身につける服もユニフォームといったように情報をあえて減らして落ち着いた生活を送ってもらおうという工夫が見られる。
 しかし。場合によっては,こういったものをきっかけに話題を作り出すことができる点を忘れてはならない。

(つづく)

【引用終わり】



 上記に引用した内容は、自ら必要とする要求によるコミュニケーションというより、自らの体験などを説明するコミュニケーションである。
 これは、コミュニケーション行動としては、より高度な内容となる。
 もちろん、こうしたコミュニケーション行動ができるようにするといったねらいも重要である。
 しかし、それも本人の実態に合わせて行うことだ。
 自ら要求するコミュニケーション行動が増やしてからのことである。 
    
  (ケー)
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