写真とシンボルの利用により一日のスケジュールを分かりやすく伝える

 23, 2016 05:00
 養護学校高等部在籍のY君は、指示がないと次の活動に移れない。
 指示の仕方によっては、混乱しパニックを起こしてしまう。
 こうした受動的な活動をより能動的な活動に変えようとしたのが、以下の工夫である。
 学校の一日の生活を写真やシンボルで順番に提示し、1回ごと確認するようにした。
 それによって、安定して活動できるになった。
 Y君が理解できる情報提供であったということである。 
  
 本論文の紹介は第132回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

4 指示が通らない(コミュニケーション出来ない)

4-7 指示の仕方が悪い

【事例】

T-28 写真とシンボルの利用により一日のスケジュールを分かりやすく伝える

 養護学校の高等部に在籍する自閉症をもつY君は,教室移動が自分で出来ないために,移動の際や,次の活動に移る場合には,必ず誰かの指示が必要であった。
 その指示の出し方が,教師によってまちまちな場合,どの指示に従ってよいのか分からなくなり,混乱してしまい,その結果パニックを起こすこともしばしばあった。
 また,教師の指示は次にする活動を示すものであり,今日午前中に何があるのか,午後からはどのようになっているのかというようなことは理解出来る内容ではなく,本児の実態からも,伝えられたことからそれらを理解することは困難であった。

 そこで,写真とシンボルでその日のスケジュールを表す工夫をしてみることにした。
 学校生活に見通しをもつことが出来れば,落ち着いて活動することが出来るようになるのではないかと考えたからである。
 上から下にその日の活動を並べ,終わった活動からその写真やシンボルを裏返していくという方法で行った。

 その結果,自分でスケジュールを確認し,落ち着いて活動に取り組むことが出来るようになり,今まで活動のたびに出されていた指示はなくなり,混乱してパニックになることもなくなった。
 情報を分かりやすく伝えることで,見通しをもつことが出来るようになることが大切である。

(つづく)

【引用終わり】



 自閉症のY君にとって、安定した学校生活を過ごすには、突発的なスケジュールが入るのが苦手である。
 事前にどんな活動があるか予告しておくことである。
 Y君が理解できるように写真やシンボルでスケージュールを事前に提示するようにした。
 終了した活動は裏返しにしたのも、Y君にはわかりやすかったみたい。
 ちょっとした工夫だが、Y君の理解を助けるすばらしい工夫と言っていい。
 こうしたことによって、Y君はより良い学校生活を送ることができるようになった。
  
  (ケー)
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