写真とシンボルの利用により一日のスケジュールを分かりやすく伝える

 30, 2016 05:00
以下の事例は、自閉症のY君に対するスケージュール支援である。
 養護学校における一日の活動について、混乱てしまってパニックを起こすことがあった。
 そこで、Y君にとって一日の活動に見通しが持てる工夫を行った。
 それが写真とシンボルで視覚的に提示したのである。
 その手立てが功を奏して、以前と違って落ち着いた活動ができるようになったのである。

 本論文の紹介は第110回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

4 指示が通らない(コミュニケーション出来ない)

4-4 指示が理解出来ない

【事例】

T-28 写真とシンボルの利用により一日のスケジュールを分かりやすく伝える

 養護学校の高等部に在籍する自閉症をもつY君は,教室移動が自分で出来ないために,移動の際や,次の活動に移る場合には,必ず誰かの指示が必要であった。
 その指示の出し方が,教師によってまちまちな場合,どの指示に従ってよいのか分からなくなり,混乱してしまい,その結果パニックを起こすこともしばしばあった。
 また,教師の指示は次にする活動を示すものであり,今日午前中に何があるのか,午後からはどのようになっているのかというようなことは理解出来る内容ではなく,本児の実態からも,伝えられたことからそれらを理解することは困難であった。

 そこで,写真とシンボルでその日のスケジュールを表す工夫をしてみることにした。
 学校生活に見通しをもつことが出来れば,落ち着いて活動することが出来るようになるのではないかと考えたからである。
 上から下にその日の活動を並べ,終わった活動からその写真やシンボルを裏返していくという方法で行った。

 その結果,自分でスケジュールを確認し,落ち着いて活動に取り組むことが出来るようになり,今まで活動のたびに出されていた指示はなくなり,混乱してパニックになることもなくなった。
 情報を分かりやすく伝えることで,見通しをもつことが出来るようになることが大切である。

(つづく)

【引用終わり】



 上記の手立ては大いに参考になる。
 一日の学校での活動を朝の会などで確認する。
 そして、一つの活動が終わったら、その活動に関する写真等を裏返ししている。
 活動の転換をスムーズに行うことができるようになった。
 視覚的な情報提供によって、見通しある活動ができるようになったのである。
  
  (ケー)
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