相手の意図を読み違える

 06, 2016 05:00
 発語の未発達な障がいのある児童とのやりとりがうまくいかないことがある。
 支援者側の思い込みが誤った対応をしてしまう。
 以下がその事例である。
 相手の意図を読み違えてしまった。
  
 本論文の紹介は第86回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

3 コミュニケーション出来るが自分で決められない(自己決定出来ない)

3-5 選択したくない

T-5 意図を読み違えることにより本人の発信意欲の低下を招く

 対象は小学部に在籍する知的障害と自閉症を併せもっているT男である。
 コミュニケーションするときには,手を取って引っ張っていくなど直接行動とクレーンが多かった。
 授業中,本児が後の扉から出て行こうとするので,教師は,朝行った大好きなトランポリンを思い出して,教室から出て行こうとしているのだと思い,「トランポリンは後で」と伝え,席に戻していた。
 これらのことを数回繰り返した後,T男はその場で失尿してしまった。

 教師は,T男の行動を,朝行ったトランポリンであると思い込んでいたために,T男が伝えたかった「トイレ」というメッセージを理解することが出来なかった例である。
 支援する側の思い込みが強すぎる場合,間違った意図を読み取ってしまい,本来の意図が支援者にうまく伝わらないことがあるのである。

(つづく)

【引用終わり】



 上記の事例は、要求がクレーンに限定されていることが問題である。
 絵カード等によるわかりやすいコミュニケーション手段を身につけるようにすることだ。
 まず、トランポリンする時は、トランポリンの絵カードを提示できるようする。
 トイレに行くときは、トイレの絵カードを提示できるようにする。
 それができるようになったら、トランポリンとトイレの絵カード2種類を選択して、自分の要求が満たせるようにする。
 そんな学習プロセスをふんで、クレーンより明確なコミュニケーション手段を身につけられるようにしたい。
  
  (ケー)
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