選択の機会を増やすには

 21, 2016 05:00
 障がいの重い人にとって、選択肢を増やすというのは容易でない。
 どうしても今までどおりのものになりがちだ。
 経験していなければ、自ら選ぼうとすることがない。
 そこで、支援者側は選択肢を増やす手立てを考えていくべきである。
 以下による事例がそれにあたる。
  
 本論文の紹介は第70回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

3 コミュニケーション出来るが自分で決められない(自己決定出来ない)

3-2 選択肢を知らない

 知らないものは誰もがなかなか選べないものである。
 例えば,レストランのメニューに知らない料理があった時に,何か分からないまま注文する人はいないはずだ。
 それについて質問するか,あるいは,そのメニューは注文しないようにするだろう。
 知らないままでいると,いつまでたっても同じ選択肢の中にとどまることになる。

 違ったパターンが苦手な人にはあまり新しい選択肢を提示しない方が混乱しなくていいという人もいるが,選択肢を増やしてみると新しいパターンが生まれる可能性もある。

A-5-4 選択の機会を増やすには

 いつも同じ選択肢ではなく,少しずつ新しい選択肢を導入していく。
 新しい選択肢は経験したものでなければ分からないため,試して選ぶという順序が大切である。
 例えば,ある人に「オレンジジュース?」,「グレープフルーツジュース?」と聞いても,飲んだことがなければ分からないはずだ。
 まずは一口飲み物を口に入れてみる必要がある。
 その人に合った選択の方法で様々な選択肢を経験する必要がある。
 ただ,人によってはあまり新奇な刺激を好まない人もいる。
 慣れたものに近いところのものから徐々に広げる必要もある。

(つづく)

【引用終わり】



 選択肢を増やすには、まったく知らないものを提示しても本人自ら選ぶことはないだろう。
 上記のように、飲み物なら一口飲ませる機会をつくってみる。
 そこで、嫌がることがなければ、今まで経験していた飲み物と2者選択の機会を設ける。
 段階的に選択の幅をひろげていく。
 バラエティのある選択肢を少しずつ増やすことである。
 計画的な対応が必要だ。
  
  (ケー)
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