選択肢のレベル

 15, 2016 05:00
 いかにすれば、正確に選択ができるようにすることができるか。
 障がいの重い人にとっては、2者選択でも難しかったりする。
 以下においては、その実態に合わせた段階的な支援のあり方について解説している。
  
 本論文の紹介は第64回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

3 コミュニケーション出来るが自分で決められない(自己決定出来ない)

3-1 選択経験が無い

A-5 選択の技法

A-5-2 選択肢のレベル

 選択技法は,障害を持つ人それぞれの認知レベルに合った選択技法を選ばないと上手く利用出来ない。
 Yes/Noサインは,誰もが簡単に使えるが,一方,選択肢をイメージ出来ていないと難しい。
 一方,直接選択もそのやりかたを理解して用いないと誤解が生じることがある。
 次には,選択行動の段階を示した。

レベル1 2つのものを選択する
 まず,Aが与えられている。その反応を観察する。
 次にBを与えてみる。その反応からどちらが好みか判断する。

レベル2 2つの実物やシンボルを選択する(Yes/Noサインやものの名前の理解は必要としない)
  2つのものを呈示して,「どちらが欲しい?」と尋ね,視線や手をのばす方向からどちらが欲しいか判断する。

レベル3(Yes/Noサインを必要とするが,ものの名前の理解は必要としない)
 2つの実物やシンボルを選択する 2つのものを呈示して,「Aが欲しい?」と尋ね,反応を待つ。
 受容のサインの発信があればそれを与える。
 拒否,あるいは無反応ならば,「cが欲しい?」と尋ね,反応を待つ。

レベル4 2つの実物やシンボルを選択する(Yes/Noサイン,ものの名前の理解を必要とする)
  「Aが欲しい?それともBが欲しい?」と尋ねる。

 選択する能力が高まり,選択肢が増えていくと,コミュニケーションの幅が広がっていく。
 文字を理解していれば,視線やYes/Noサインで言いたいことを文章化することも可能である。

(つづく)

【引用終わり】



 本人がどんな実態にあるかをよく見極めて選択のアプローチをするべきである。
 選択という前に、介助者とのやりとりができるようにしていることも大事となる。
 そして、2者選択でも、レベル1ではAをまず提示し、その様子から次にBを提示する。
 同時に提示しないのがみそである。
 上記のように、段階的にていねいに対応することによって、選択によるコミュニケーションレベルを上げてゆくのだ。
  
  (ケー)
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