補助手段(指差し,身振り等)を教える

 09, 2016 05:00
 重い障がいのある人は、音声言語の習得が困難である。
 それに代わる発信手段を身につけることが大事だ。
 食事で他人の食べ物をとってしまって、トラブルを生じたりする。
 自らの要求を直接表してしまう。
 こうした要求を直接行動に訴える前に、身振りや指差しで訴える手段を習得させるのである。
 そうすれば、周囲とのトラブルも減る。
 本人にとっても、周囲にとってもより良いコミュニケーションであることが望ましい。
 以下において、その事例を紹介している。
 Augmentative & Alternative Communication補助代替コミュニケーションと呼ばれるものである。
 これについては、以前も紹介した内容である。

 本論文の紹介は第58回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

2-2 発信行動が未熟

A-1 ノンテク・コミュニケーション技法を利用する

A コミュニケーション(発信)を支える技法(AAC技法)

A-1 ノンテク・コミュニケーション技法を利用する

A-1-1 補助手段(指差し,身振り等)を教える

 音声等,他人に理解できる形での発信手段を持たない場合は,直接行動で訴えることがある。
 例えば,空腹なため他人の食べ物を勝手に奪い取る人もいる。
 そのことが誤解やトラブルを生む一因となる。
 もし,身振りや指差しで訴えることが出来たら,周囲の人は理解してくれるだろう。

 飲み物を選ぶときに直接手でとって選択してもらうのでなく,手の届きにくいところにおいて手を伸ばしてもらうことで,手で直接つかむという行動を,手で指すという間接的な要求に変えることが出来る。

(つづく)

【引用終わり】



 指差しを習得させるには、本人が要求行動を出しやすい場面をつくりだすことである。
 飲み物を手に届かないところに置いておく。
 飲み物を取ろうとしても取れない。
 そこで、介助者は指差ししてみせる。
 そして、本人に指差しをまねるよう身体的補助をする。
 それができたら、即座に飲み物を与える。
 こうした学習場面においては、飲み物の量も調整しておく。
 缶ジュース1本では、1回のみの指差し模倣施行ではなかなか指差しが定着できないからだ。
 だんだんと身体的補助を減らして、さらに模倣でなく、自ら指差しができるようにする。
 要求が指差しでできるようになるだけでも、本人にとっても介助者等の周囲にとってもより良い関係ができる。
  
  (ケー)
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