受信者の関わりを改善する

 30, 2016 05:00
 障がいのある人との関わりにおいて大事なことが以下の引用に述べられている。
 障がいのある人は、何も出来ないという思い込みこそ問題という指摘である。
 それは軽度の人だけでない。
 重度重複障がいのある人も同様である。
 何か出来る人との前提でお付き合いすることである。
 それがあれば、手がかりが見出せるはずだ。
 相手の反応に対して、ゆっくり待つことがまず必要である。

 本論文の紹介は第49回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

2-1 発信行動に受信者が勝手に意味づけようとしている

B-6 受信者の関わりを改善する(先読みを防ぐ,反応を待つなど)

 障害のある人を「何も出来ない人」と捉えるのではなく,「何か出来る人」と捉えることが重要である。
 「何も出来ない」と考えれば,「こちらが気持ちを汲み取ってあげなければ」という発想に結びついてしまう。
 そうなると,彼らの意思を汲み取る必要性はなくなるだろう。
 この繰り返しにより,障害のある人は訴える必要性を感じなくなり,あるいは,訴えることに無力感を感じるようになっていく。
 一方,「彼らも彼ら自身の方法で訴えている」と考えることが出来れば,支援者が意思を汲み取る努力をすることになるだろう。
 このことが障害のある人たちの自分で何かを訴えたいという気持ちを引き出していくだろう。
 発信者の反応を待って観察してみよう。
 心の中で「1,2,3,,,,」と10まで数える気持ちが大切である。
 その間に訴えが見えることもあるはずだ。

(つづく)

【引用終わり】



 どんなに障がいが重い人であっても、何らかの形で意思表示があるはずだ。
 その前提で支援者は関わることである。
 もちろん明確にはわかりにくい。
 それでも、余裕ある対応を繰り返せば、こうした場合はこんな形の反応だということがわかってくる。
 そうした細部にわたる観察を行うことだ。
 特に、快・不快の様子について明らかにすることが重要である。
  
  (ケー)
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