医療と連携して生活を見直すことにより本人の生活のリズムを整える

 27, 2016 05:00
 以下に引用した事例は、日中ぼーっとしている重複障がいのある子だ。
 盲で知的障がいがある児童。
 日中活動水準が極めて低レベル。
 自立的活動ができず、全介助という状況である。
 その改善を図るため、保育士・母親・医師等が連携して、生活リズムを整えるようにした。
 夜寝て、日中は活動する生活リズムに変えることができた。
 そうするまでの支援のあり方が以下に述べられている。 

 本論文の紹介は第46回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

1-6 生活リズムのずれ

 生活リズムがずれ,普段周りが活動している日中に寝てしまったり,活動性が低かったりするとコミュニケーションそのものへの関心も低下してしまう。
 まず,生活リズムを整えることが重要である。

M 医学的な対処

T-16 医療と連携して生活を見直すことにより本人の生活のリズムを整える

 対象は知的障害を伴う盲の男児,4歳のDくん。
 週に3回母子で肢体不自由の通園施設に通っている。
 Dくんはまだ自力で歩くことが出来ず(手引き歩行は可),日常生活動作も全介助である。

 Dくんは,保育に参加している時にぼーっとしていることが多く,午前中から寝入ってしまうことも少なくなかった。
 保育士がお母さんから生活の様子を聞いてみると,
 (1) 夜寝入るまでに時間がかかってしまいいつまでも起きている。
 (2) 通園に通わない日は,昼頃まで寝ている。という状況だった。

 保育士はお母さんと相談し,以下の様に生活のリズムを整えることを提案した。
 (1) 通園に通う日もそうでない日も同じ時間に起こす。
 (2) 通園に通わない休みの午前中に近所の散歩や買い物などの活動を必ず入れる。
 (3) 夜寝るまでの時間に決まったパターン(ルーティン)を作り,寝る準備や予告をしていく(夕食→入浴→音楽を聞く→寝室に行く)。 また園の担当医と相談し,夜寝る時に睡眠薬を服用することにした。

 生活の中での活動の改善と投薬で,Dくんが通園時間中に寝てしまうことはほとんどなくなった。

(つづく)

【引用終わり】



 盲の障がいがあると、どうしても昼夜逆転現象が起きがちである。
 こうなると、育児する側にとっても不都合である。
 家族は、夜寝ないということで相手しなければならない。
 また、日中における通園施設での活動も半眠状況になってしまう。
 こうした障がいのある子は生活リズムを整えることから始めることが重要である。
 日中に活動できることが学習の基礎ともなるからだ。
  
  (ケー)
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