障がいのある子にとって、わかりやすい環境設定をすることは重要だ。
やるべき内容の順番とか量を本人もわかるようにする。
以下の事例は、やるべき課題に集中しやすい物理的環境を整えた。
それが功を奏した。
今まで、なかなかうまくいかなかった。
その結果、パニックを引き起こしていた。
課題を行う場所とか、課題となるペーパーの順番・量がきちっと把握しやすくした。
以下にどうしたかを説明している。
本論文の紹介は第44回目である。
【引用はじめ】
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
坂井聡(金沢大学大学院)
岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)
自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
1-5 環境条件が悪い
E コミュニケーションのための環境整備
T-15 適切に環境を整備することにより本人が情報を理解出来るようになる
対象児は,知的障害をもつ自閉症児で小学校の特別支援学級に在籍する小学校3年生のI男である。
コミュニケーションはダイナモとコミュニケーション用のカードを活用していた。
家庭での個別学習では,課題を実施するときにも,落ち着きがなくうろうろすることが多かった。
課題を無理やりさせようとすると,パニックになることがあった。
課題を実行するだけの力はもっていると考えられることから,何を期待されているのかが分からないことが課題に集中出来ない原因であると考えられた。
そこで,今からすべき課題を明確にするために,机を部屋の門に置くようにし,気が散るようなことがないように正面と右側を壁にし,左側に課題を置くための三段ボックスを置いた。
また,左側には終わった後の課題を片付ける箱も用意した。
今からすべき課題は三段ボックスの中に上から順番に置いてあり,それらを順番にすることで課題がなくなっていくことが分かるようにした。
また,課題も始まりと終わりが分かりやすいものにした。
すべきことが分かり課題に集中出来るようになると,そのとき見られたパニックは見られなくなり,落ち着いて最後まで課題に取り組むことが出来るようになった。
期待されていることが理解出来るように環境を整えることでうまくいった例である。
(つづく)
【引用終わり】
障がいのある子が課題遂行のたびにパニックになる。
そうであれば、そのやり方になんらかの問題がある。
その問題の本質を明らかにしなければならない。
そもそも、課題そのものが本事例にとって難しすぎる。
あるいは、量が多過ぎる。
課題に対して興味がない。
他の課題をしたい。
こうしたことを踏まえ、課題集中ができる対策を練ることだ。
特に、上記の例のように物理的環境を変えるみるのは、とても有効である。
(ケー)
やるべき内容の順番とか量を本人もわかるようにする。
以下の事例は、やるべき課題に集中しやすい物理的環境を整えた。
それが功を奏した。
今まで、なかなかうまくいかなかった。
その結果、パニックを引き起こしていた。
課題を行う場所とか、課題となるペーパーの順番・量がきちっと把握しやすくした。
以下にどうしたかを説明している。
本論文の紹介は第44回目である。
【引用はじめ】
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
坂井聡(金沢大学大学院)
岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)
自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
1-5 環境条件が悪い
E コミュニケーションのための環境整備
T-15 適切に環境を整備することにより本人が情報を理解出来るようになる
対象児は,知的障害をもつ自閉症児で小学校の特別支援学級に在籍する小学校3年生のI男である。
コミュニケーションはダイナモとコミュニケーション用のカードを活用していた。
家庭での個別学習では,課題を実施するときにも,落ち着きがなくうろうろすることが多かった。
課題を無理やりさせようとすると,パニックになることがあった。
課題を実行するだけの力はもっていると考えられることから,何を期待されているのかが分からないことが課題に集中出来ない原因であると考えられた。
そこで,今からすべき課題を明確にするために,机を部屋の門に置くようにし,気が散るようなことがないように正面と右側を壁にし,左側に課題を置くための三段ボックスを置いた。
また,左側には終わった後の課題を片付ける箱も用意した。
今からすべき課題は三段ボックスの中に上から順番に置いてあり,それらを順番にすることで課題がなくなっていくことが分かるようにした。
また,課題も始まりと終わりが分かりやすいものにした。
すべきことが分かり課題に集中出来るようになると,そのとき見られたパニックは見られなくなり,落ち着いて最後まで課題に取り組むことが出来るようになった。
期待されていることが理解出来るように環境を整えることでうまくいった例である。
(つづく)
【引用終わり】
障がいのある子が課題遂行のたびにパニックになる。
そうであれば、そのやり方になんらかの問題がある。
その問題の本質を明らかにしなければならない。
そもそも、課題そのものが本事例にとって難しすぎる。
あるいは、量が多過ぎる。
課題に対して興味がない。
他の課題をしたい。
こうしたことを踏まえ、課題集中ができる対策を練ることだ。
特に、上記の例のように物理的環境を変えるみるのは、とても有効である。
(ケー)
- 関連記事
-
- 発信の意味が分かりにくい
- 医療と連携して生活を見直すことにより本人の生活のリズムを整える
- 生活リズムのずれ
- 適切に環境を整備することにより本人が情報を理解出来るようになる
- 視機能評価に基づく視環境の整備により本人の活動が広がる
- コミュニケーションに必要な話題づくり
- コミュニケーションのための環境整備