視線でコミュニケーションする

 01, 2016 05:00
 視線によるコミュニケーションというのも、一つの有効な手段である。
 でも、対象物を見たからといって、それが必ずしも選択したかどうかわからない。
 ただ単に選択するために見ただけかもしれないからだ。
 支援者にとって、その判断が難しい。
 障がい者は何を要求しているのか、支援者によるていねいな対応が求められる。

 本論文の紹介は第20回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

1-4 発信手段を持たない

 発信手段がなければ訴えることができないのは当たり前のことである。
 外国に行って言葉が分からないときには,あまりコミュニケーションをとりたくない人が多いはずである。
 訴える手段を獲得すると訴える行動も増えてくる。

A-1 ノンテク・コミュニケーション技法を利用する

A-1-2 視線でコミュニケーションする

 視線コミュニケーションは四肢および言語に不自由のある人によく用いられる方法だが,目で物を注視出来る必要がある。
 選択肢を示し,「どちらですか?」と質問し,相手がどこを見つめているかで意思を読み取る。
 実物提示出来ないものは写真,絵,シンボル,文字で提示するが,それらを選択する人が理解出来ているか確認しておく必要がある。
 また,選択肢が増えると,コミュニケーションボードを利用する必要性が生じてくる。

 視線でのコミュニケーションを行う場合、事前に選択肢を見せておくこと、選択肢を実際に見た時の視線の動く範囲を確認しておくことが大切である。
 これは選択肢を「探すために見たこと」と「選択肢したことを示すために見たこと」が混同されやすいためである。
 この2つが混同されるとコミュニケーションが不成立に終わってしまい、コミュニケーション意欲の減少につながることも考えられる。
 次に事前に選択肢への「視線の動く範囲」の差を確認しておくことにより細かい反応を理解しやすくなる。
 「視線の動く範囲」が分かりにくい場合には選択肢の数や位置を修正することが必要である。

(つづく)

【引用終わり】



 障がい者の視線の動きには、どんな特徴があるか。
 常に接する支援者同士で確認しておくことだ。
 視線の動きが本当に有効かどうか、多くの支援者で確かめ合うことである。
 支援者たちがうまくいった事例を出し合うことで、確実な手立てを見つけ出すことが大事だ。
 
 (ケー)
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