身振りや指差しで伝える

 29, 2016 05:00
障がいが重い人は、言葉によるコミュニケーションが困難である。
 そうした場合、言葉だけでなく身振りをまじえたり、指差ししたりして伝達しようとする。
 言葉という音声だけでは伝わりにくい内容を、より具体的に提示することになる。
 そうしたコミュニケーションのあり方について以下で述べている。

 本論文の紹介は第17回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

1-3 聞こえていない

R コミュニケーション(受信)を支える技法

R-2 身振り等分かるように伝える

 重い障害がある場合,言葉(聴覚的な情報)だけでは十分に周りの状況やこれからあることなどを伝えることが困難な場合が多い。 指差しや身振りを用いて情報を補いながら伝えることが大切である。
 支援者が気をつけておく点としては,指差しも身振りも,伝えたい相手が見ていることを確認しながら行うということである。

 運動障害や知的障害がある人は,指差しに気づきにくいことも少なくない。
 遠くの物でも指差しで見ることができるのか,直接物を叩かないと見られないのかなど,指差しに気づく範囲を確認しておく必要がある。
 指差しは,見て欲しいものや次に行く場所などその場にある物を示すのに有効である。

 また身振りは,その場にない事柄も表現できるため,便利なものであるが,支援者にも伝える相手にも一定の学習が必要である。 
 身振りで伝える場合は,理解できている身振りとそうでないものを整理し,確実に伝わるものと生活の繰り返しの中で導入しているものを区別しておく必要がある。
 一般的に,日常よく皆が使っている身振り(バイバイ,いただきますなど)や,状況をそのまま再現するマイムの様な身振り(食べる,手を洗うなど),身体部位と一致した身振り(くつ,ぼうしなど)の方が分かりやすく,導入に向いている。
 知的障害がある人の身振りサインとしては,マカトン法などもある。

(つづく)

【引用終わり】



 上記において、マカトン法がふれられている。
 マカトン法とは、次のようなものである。
 以下
 http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Brown/8866/page023.html より引用。

マカトン法は、英国のマーガレット・ウォーカーらによって
開発された言語指導プログラムです。

マカトンという名前は、Margaret Walker、Kathy Johnson、
Tony Cornforthの3人の名前に由来します。

マカトン法は、1972年にことばの発達が遅れている人の中でも、
とくに聴覚障害と知的障害とをあわせもつ人を対象として開発されました。
現在では、知的障害やダウン症、自閉症をもつ人たちへも広く適用されています。

マカトン法は、ことばの理解よりも、ことばを話すことが苦手な人たちへの
言語・コミュニケーション指導に有効です。

 マカトン法は、動作サインやシンボルを話しことばと
同時提示する方法が中心です。
すべてのことばにサインやシンボルをつけるのではなく、
文脈を理解する鍵となる単語のみに、会話の語順にそって、
動作サインやシンボルをつけて提示します。

 約330の核語彙は、日常生活で頻繁に使用される基本的な語彙で、
幼児期の言語発達を考慮した上で厳選されています。
核語彙は言語発達や生活空間の拡がりを考慮して
9つの段階に分類されていますので、系統的に学習を進めることができます。
 
マカトン法を用いた指導によって、言語面だけでなく
社会性や学習態度の向上といった変化も報告されています。
 
 (ケー)
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