支援者側の思い込み

 25, 2016 05:00
 支援者側が障がいの重い人の意図を読み違えてしまった。
 それが、以下の事例である。
 言葉でのやり取りができない。
 そうなると、支援者側も今までの相手の行動がどうだったで判断してしまう。
 相手に対する思い込みが誤解を生ずることもある。
 支援者側はこうしたことも考慮した対応が必要である。
 
 本論文の紹介は第13回目である。 



【引用はじめ】

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/article/self_determination/report02.html
第1部 障害のある人の自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル
     主任研究者 中邑賢龍(香川大学)
     分担研究者 中野泰志(慶應義塾大学)
              坂井聡(金沢大学大学院)
              岩根章夫(姫路市総合福祉通園センター)
              中澤惠江(国立特殊教育総合研究所)

自己決定・自己管理を引き出すためのマニュアル

1-2 発信する必要が無くなっている(意欲低下)

【事例】

T-5 意図を読み違えることにより本人の発信意欲の低下を招く

 対象は小学部に在籍する知的障害と自閉症を併せもっているT男である。
 コミュニケーションするときには,手を取って引っ張っていくなど直接行動とクレーンが多かった。
 授業中,本児が後の扉から出て行こうとするので,教師は,朝行った大好きなトランポリンを思い出して,教室から出て行こうとしているのだと思い,「トランポリンは後で」と伝え,席に戻していた。
 これらのことを数回繰り返した後,T男はその場で失尿してしまった。

 教師は,T男の行動を,朝行ったトランポリンであると思い込んでいたために,T男が伝えたかった「トイレ」というメッセージを理解することが出来なかった例である。
 支援する側の思い込みが強すぎる場合,間違った意図を読み取ってしまい,本来の意図が支援者にうまく伝わらないことがあるのである。

(つづく)

【引用終わり】



 障がい者の発信を読み取ることの難しさを上記の事例は示している。
 でも、相手のサインが今までと少々異なっているのでないか。
 そうした問題意識で対応する必要がある。
 だんだんとサインの違いについて理解していく。
 同じように見えるサインの違いを読み取る力が、支援者としての力量だ。
 
 (ケー)
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?