読みやすい図書を必要としている人たち

 03, 2016 05:00
読みやすい図書を必要としている人たちが、世の中には一定数いる。
 その数は、人口の割合で推定すると、20から25%程度である。
 結構な数になる。
 そうした人たちの「読みやすい図書」がいる。
 以下、そのへんの事情が述べられている。
  
 本報告の紹介は第3回目となる。



【引用はじめ】

 http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/other/bror.html
 認知・知的障害者にとっての分かりやすい情報
 ブロール・トロンバッケ
 読みやすい図書センター、スウェーデン
 発表年月 2001年10月5日

◯ 読みやすい図書、及びその概念、またスウェーデンの読みやすい図書、及びデジタル出版について報告

 読みやすい図書を必要としている2つ主要なグループとしては、障害者のグループ、及び、語学力、読書能力が不十分な人々である。
 一部の読み手にとっては、こうした読みやすい図書に対する恒久的なニーズがあり、また他の読み手には、これは一時的に有効であると考えられる。
 例えば読書訓練、または読書のためのきっかけとなる場合もある。
 対象グループの中には次のような人たちが含まれる。
 知的障害者、もしくは精神障害者、印刷字を読めない障害、もしくは識字障害をもっている方、DAMP/ADHD(注意欠陥多動障害)の人々、これは注意や認知の欠陥、運動神経能力に問題のある方で、しばしば読み書きや学習障害に繋がる。
 それ以外にも、自閉症者、先天性聴覚障害者、視聴覚障害者、失語症者、そして一部、高齢者の方々も対象となる。
 これらの方々全てを含めると、およそ人口の少なくとも7、8%ぐらいは占める。
 また語学力、読書能力が限られている人々も含む。
 例えば、新移住者や移民の方々、文盲、すなわち文字の読めない機能障害者、そして教育を受けられない、または受けていない人々、そしてある意味では学童もこの中に含まれる。
 成人識字率の国際調査の結果、スウェーデン及び、一部その他の国では、人口の75%から80%くらいの人がかなりの読書力を持っているということがわかった。
 しかしながら同時にこれは、およそ人口の20%から25%くらいの人があまり読めないということを示している。
 すなわちそれらの方々は普通の一般新聞を読んで、うまく理解することができないということである。
 こうした読書力は、実際に現代社会で機能していくためには、必要とされるレベルである。
 これは9年間の学校教育レベルの読書力に値する。
 こうした方々は、ただの散文よりも簡単で、わかりやすく書かれたものが必要であり、読みやすいツールをなんらかの形で必要としていることになる。
 私どもの憶測では、人口のおよそ12%から15%の方々が、なんらかの読みやすいツール、もしくは読みやすい図書から恩恵を受けることができ、こうした対象者のニーズを一くくりの読みやすい図書モデルというものにまとめることはできない。
 共通の障害を持っている場合もあるが、個々には違いがあるからである。
(つづく)

【引用終わり】



 読書力に問題を抱えた人のために、「読みやすい図書」が提供できるようになっている社会にしたい。
 人口比で言えば、20から25%の人たちのためだ。
 そうすることで、こうした人たちの生活を豊かにすることができる。
 個々の違いがあって、一人一人にあった「読みやすい図書」が必要だろう。
 一人一人にあった「読みやすい図書」づくりには、手間と暇とお金がかかる。
 そのためには、コンピュータを駆使したデータベースづくりが重要だ。 
 こうしたことに携っている人は、世の中にいる。
 こうしたことに携っている少ない数の人たちが、集まれる場があるといいのだが。

 (ケー)
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