日本語難易度の分析

 22, 2016 05:00
 知的障がい者にとって、わかりやすい日本語テキストとは何かを科学的に調査したのが、以下の引用である。
 日本語の難易度を把握するために、「帯2」というコンピュータ・ソフトによって分析した。
 このソフトは、コンピュータで日本語の難易度を解析できるようにした大量のテキストデータなのだ。
 以下で用いている「コーパス」とは、大量のテキストデータを集積して、コンピュータで解析できるようにしたものである。 

 本論文の紹介は第7回目となる。



【引用はじめ】

 知的障がい者のコミュニケーション支援に向けたテキスト分析
 工藤 瑞香 大塚 裕子(公立はこだて未来大学システム情報科学部)
 打浪(古賀)文子(淑徳短期大学こども学科)
 言語処理学会 第19回年次大会 発表論文集 (2013年3月)
 file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/Y5LKSS8K/B4-5.pdf

3.3. 日本語難易度推定ツールによる分析

3.3.1. 「帯 2(obi-2.x)」

 「ステージ」で使用されている日本語の難易度を把握するため,日本語難易度判定ツール「帯 2(obi-2.x)」を用いる.
 帯は,名古屋大学大学院工学研究科電子情報システム専攻佐藤理史研究室が公開している.
 入力された日本語テキストの難易度を 13 段階の学年区分と均衡コーパスに基づく 9 段階相対評価で判 定する.
 13 段階の難易度の規準には小中高大の教科書 127 冊から抽出した 1478 サンプル, 約 100 万字のコーパスが用いられている.

3.3.2. 日本語難易度推定結果

 日本語テキストの難易度判定ツール「帯 2(obi-2.x)」による各テキストの判定結果を以下に示す.
  「ステージ」の日本語難易度判定は,平仮名入力のテキストを用意し,ルビがふら れている状態での判定も行った.

各テキストの日本語難易度

 朝日新聞 13段階=高校1年生   9段階=ややむずかしめ
 ステージ  13段階=小学6年生   9段階=やややさしめ
 ステージ(平かな)  13段階=小学3年生   9段階=とてもやさしい

(つづく)

【引用終わり】



 知的障がい者向けの「ステージ」と「朝日新聞」の記事を比較分析した結果が、上記の難易度である。
 今まで感覚的にしかわからなかったものを、段階による数値化によってより明確にすることができた。
 13段階の学年区分では、「朝日新聞」が高校1年程度、「ステージ」は小6から小3程度ということがわかった。
 さらに、9段階の相対評価では、「朝日新聞」が「ややむずかしめ」、「ステージ」は「やややさしめ」から「とてもやさしい」であった。
 わかりやすいというのは、小学校レベルでやさしい表現が求められる。
 
 (ケー)
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