知的障がいのある当事者たちによるグループホームの実情に関する話し方

 08, 2016 05:05
 知的障がいのある当事者たちが参加するワークショップを円滑に実施するため、段階を踏んだ取り組むを行った事例が、以下のとおりである。
 グループホームの生活について、発表し、互いに話し合いをする機会を設定した。
 みんなが参加し満足できるような工夫がなされた。
 こうしたていねいな対応によって、当事者たちの自信にもなっていることがわかる。

 本論文の紹介はこれで第4回目となる。



【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/DM59WIH0/kiyou08-13.pdf

当事者参加型の研究における知的障害のある人への情報提供支援について ~試行的ワークショップを事例として~
狩野晴子

2 入居者委員会におけるワークショップ実施までの取り組み

(2) ワークショップの内容検討

 ワークショップを開催するに当たり、以下の点について検討を行った。

① 対象(地域)

 これまでの調査から、地域によってグループホームの状況や入居者の意識が異なることを経験的に理解していたため、なるべく条件が近いと思われる入居者委員が暮らす関東近県のグループホー ムに声を掛けることとした。
 その結果、A市に決定した。

② 開催場所

 初対面の場合は、相手の住むところへ出かけていったほうが、先方の緊張や負担が少なく、スムーズにワークショップが進められるという配慮からA市で行うこととした。

③ 参加者の人数

 10名前後が適切である。
 それ以上になると小グループに分けなければならない。
 今回は初めてのワークショップなので、全員一緒に行うほうがよいとの判断があった。

④ プログラム

 交流会、代表者による発表、テキストを使ったミニワークショップの3部構成で展開する。
 まずは、参加者同士知り合うために、昼食を食べながら交流会を行い、次に代表者4名が、自らのグルー プホームでの暮らしぶりについて発表を行う。
 写真やスライドを用いて、紹介をすることでイメージが湧き、次への展開がスムーズになると想定した。
 発表者は入居者委員会から2名、A市から2 名とする。
 ミニワークショップでは、10章のうち委員が選んだ4つの章をピックアップして行う。
 最後は楽しい気分で終われるように、生活の楽しみについてたずねる章で終わることにした。
 また、時間内にすべて終わらなくてもできるところまでやれば良いことを確認した。

⑤ 役割分担

 総合司会、発表者、ミニワークショップの司会(インストラクター)等を決め、当日の各自の役割を確認した。
 発表者は、自らのグループホームでの暮らしを紹介するスライドを作成し、10分程度に内容をまとめてくる。
 なお、発表者2名のうち、1名は自身で作成し、もう1名は筆者が支援 し、ともに作成することとなった。

⑥ リハーサル

 ワークショップ前に、発表者2名には会議の場を利用してリハーサルを行った。
 発表内容について検討し、「グループホームの概観の写真がほしい」「矢印をもう少し大きく」「時間を長めにする」などの意見が出された。
 また、ミニワークショップについては、支援者がインストラクター役、委員が参加者役となり、一部を抜粋してロールプレイを行った。
 その際、テキストを配布するより質問項目をスライドで映し出すほうがわかりやすい、質問の答え方は、各自が手で○か×を作って示す方法をとることが話し合われた。

(つづく)

【引用終わり】



 グループホームに関する生活について、発表という形でまとめた。
 そして、ワークショップにおいて、みんなで話し合って生活のあり方について振り返った。
 こうした経験の積み重ねはより良い生活のあり方を見直すといったことにもつながる。
 ここでは、当事者たちにとって理解しやすい情報提供がなされる必要がある。
 そういう意味で、ワークショップを活発にする肝と言っていい。

 (ケー)
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