当事者参加型の研究

 05, 2016 05:17
 知的障がいのある当事者と支援者の活動におけるわかりやすい情報提供のあり方はいかにあるべきか。
 その追求を行った論文を紹介していく。
 例によって、少しずつ分けての紹介である。
 「障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会」の入居者委員会における実践である。
 その第1回目。



【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/DM59WIH0/kiyou08-13.pdf

当事者参加型の研究における知的障害のある人への情報提供支援について ~試行的ワークショップを事例として~
狩野晴子

はじめに

 筆者は、2008年より「障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会」の入居者委員会 において、支援者として活動を行ってきた。
 入居者委員会は、グループホームに暮らす知的障害のある人十数名と、その活動を支える支援者3~4名から成る。
 これまで、全国30箇所以上のグループホームを訪問し、入居者の話を聴き、グループホーム入居者自身によるサービス評価のあり方等について研究を進めてきた。

 その活動の中で、筆者が常に悩み手探りで取り組んできたことは、知的障害のある人とともに同 じテーブルにつき、問題を共有し、意見を交わすためのわかりやすい情報提供とは何か、そのための支援とはどうあるべきか、ということであった。
 言い換えるなら、当事者参加型の研究において、知的障害のある研究者や調査対象者である知的障害のある人に対してどのように情報提供を含めた支援を行うのか、ということである。
 名川の「古くて新しいニーズ」という指摘どおり、知的障害のある人に対するわかりやすい情報提供の方法については、1990年代より全日本育成会やピープルファーストの活動を通して独自の試みがなされているが、実際に読み手である知的障害のある人たちに必要な文書が必要なだけわかりやすくいきわたっていないという問題点がある。(名川ら、 2006)

 本稿では、これらの問題意識に基づき、当事者参加型の研究における知的障害のある人に対する情報提供と支援のあり方について、入居者委員会が主催したワークショップを一つの事例としてとりあげ、支援者の立場から実践報告と考察を試みたい。
 なお、グループホームは障害者自立支援法下ではケアホームと名称変更されたが、入居者委員会では呼びなれたグループホームをそのまま使用しているため、本稿においてもグループホームで表記を統一する。

(つづく)

【引用終わり】



 以上は、知的障がいのある人たちと共に、支援者側がいかなる情報交流をすべきか問題提起しようとするものだ。
 グループホームの生活実態について、入居者の知的障がいのある人たちが明らかにできるようにする。
 それには、入居者の生の声をいかに聞きだすか。
 そうした声を聞きだすには、相手が理解しやすい聞き方が必要だ。
 そのような聞き方の工夫が研究内容の一つとなる。

 (ケー)
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