小学校3年生くらいが読んでもわかるように

 22, 2016 05:01
 知的障がい者にとって、「わかりやすい表現」とは、どのぐらいの障がい程度の人を対象とするか。
 すべての障がい程度を対象とすべきといってもそこにはおのずから限界がある。
 無発語で理解言語もなければコミュニケーションは、文章表現によってできないということである。
 また、その場合は別の手立てを考えねばならない。
 ここで問題とすべき「わかりやすい表現」は、小学校3年生レベルが妥当としている。
 これは発達心理学的にも根拠がある。
 以下の説明を参照してほしい。



【引用はじめ】

平成17年度「障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会」 代表者 室 津 滋 樹
5 『わかりやすい表現』(plain text)活動・研究の現状と方向性 (p97~.p.107)
分担研究委員
名川 勝 渡辺勧持 薬師寺明子(美作大学) 杉田穏子 (立教女学院短期大学) 花崎三千子 堀江まゆみ 鈴木義弘
鈴木伸住(Sプ ラン三ング) 岩本真紀子 (全日本手をつなぐ育成会)

2.「わかりやすい」(plain)と いうことについて

(3) 誰 にとってのわかりやすさか

 わかりやすく書くにしても、どの程度までわかりやすくするかによって書き方も異なる。
 そこで書き手はあらかじめ読む対象を想定しておかなければならない。
 野沢 (2006)によれば、 先の「ステージ」では、"小学校3年生くらいが読んでもわかるように"が基準とされている。
 これは根拠のあることであるらしい。
 例えば、抽象的な思考は9歳前後で質的な変化があるとの指摘がある。
 また岸 (2004)では、説明的な文章の理解が4年生から6年生にかけてかなり 変化するとの研究が示されている。
 そこで本稿でも、わかりやすさの対象を小学校3年生程度の語彙や文章理解のある人ということにしておく。
 もちろんもっと語彙や文章理解の少ない人を無視してよいということではないのだが、本稿の努力も一定の限界があることをあらかじめ確認しておきたい。
 そして、そのような人との情報 ・理解の共有や権利主張の保障は、またさらに意識して取りかからなければならないということでもある。

(つづく)

【引用終わり】



 知的障がいのある人の多くは、軽度である。
 軽度の知的障がい者にとって、小3レベルのわかりやすい情報提供が、世に出回ることで暮らしやすくなるはずだ。
 それは自立的な生活が成り立つようになることである。
 自立的生活を保障するわかりやすい情報提供をもっと普及したい。
 
 (ケー)
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