当事者目線で編集した「ステージ」

 13, 2016 05:06
 わかりやすい季刊誌「ステージ」は、現在休刊中だ。
 編集には、知的障がい者も参加し、彼らが求める内容や文章によって構成した。
 知的障がい者向けをうたった、日本唯一の本格的なニュースを扱ったものだった。
 それがどんなものだったか、打浪文子氏が以下に述べる。



【引用始め】

http://synodos.jp/welfare/14700
2015.07.28 Tue
知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学

知的障害者への情報提供の実践例 

 例えば、以下のニュースをわかりやすく伝えるとしたら、どうなるでしょうか。

 一騎打ちとなった市長選は、大阪維新の会代表で前府知事の橋下徹氏(42)が民主、自民両党府連が推す現職の平松邦夫氏(63)に圧勝し、初当選した。
 府知事選は,維新の会幹事長 の松井一郎氏(47)が、民・自両党府連の支援を受けた前大阪府池田市長の倉薫氏(63)、共産推薦の梅田章二氏(61)ら6人を大差で破り初当選。(引用 :朝日新聞刊 2011.11 .28)

 このニュースの内容は、「ステージ」では以下のように伝えられました。

 テレビに出ていた
 人気の弁護士・橋下徹さんが
 大阪市長を決める選挙で
 勝ちました。
 また、橋下さんの後の
 府知事は、橋下さんの仲間の
 松井一郎さんに決まりした。
(引用 :ステージ ナンバー 60 2012.1.12)

  『ステージ』は改行や余白、イラストや写真の配置にも配慮した視覚的なわかりやすさを追究するとともに、当事者の目線から文章のわかりやすさがチェックされています。

 知的障害のある人々自身が紙面編集の過程に加わっていたこと、そして2012年度からは知的障害のある本人が編集長を務めていたことから、彼らの知りたい話題や彼らにとってのわかりやすい表現などを反映させることが可能な媒体でしたが、現在は残念ながら休刊となっています。

(つづく)

【引用終わり】



 以上のように、『ステージ』の記事は、一般紙と比べて説明がシンプルだ。
 多くの情報はそぎおとし、肝心かなめの表現にしている。
 文節ごと行替えしている。
 こうした配慮があってこそ、知的障がい者は理解しやすくなる。
 また、文章表現だけでなく写真・イラスト等によって視覚的にわかりやすくする工夫も大事だ。
  『ステージ』は知的障がい者向けわかりやすさを追求したパイロット版の役割を果たしてきた。

 (ケー)
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