法定後見には3類型あり

 03, 2016 05:00
 成年後見制度の詳細にわたる解説は以下のとおり。
 「日本大百科全書」における「池尻郁夫」氏執筆による解説である。
 法定後見に関する3類型について述べている。



【引用始め】

https://kotobank.jp/word/%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E5%88%B6%E5%BA%A6-154782
コトバンク
成年後見制度 せいねんこうけんせいど

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

成年後見制度成立の背景

成年後見制度の骨子

成年後見制度には、家庭裁判所の審判による法定後見と、当人が委任契約を結んで行う任意後見がある。[池尻郁夫]

法定後見

法定後見には、本人の判断能力の程度に応じて、(1)後見、(2)保佐、(3)補助の3類型がある。

(1) 後見類型
 従来の禁治産後見にあたり、「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」がその対象である(民法7条)。
 後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とよばれ、日常の生活に必要な範囲の法律行為以外は単独で行うことができない。 原則として、成年被後見人の保護を行う成年後見人には全面的な代理権・取消権が付与される。

(2) 保佐類型
 従来の準禁治産後見にあたり、「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」がその対象である(同法11条、新法では浪費者は対象外)。
 保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とよばれ、保護者として保佐人が付される。
 保佐人には、元本の領収、借財、保証、不動産または重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為、訴訟行為などの行為について同意権・取消権が付与される。
 また当事者が申立てにより選択した特定の法律行為について、審判により保佐人に代理権を付与することを可能にした。

(3) 補助類型
 「精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者」(軽度の精神上の障害などにより判断能力が不十分な者のうち、保佐よりも判断能力が高い者)がその対象である(同法15条、新法で新設された)。
 補助開始の審判を受けた者は、被補助人とよばれ、保護者として補助人が付される。
 当事者が申立てにより選択した特定の法律行為(土地の売買契約など)について、審判により補助人には代理権または同意権・取消権の一方または双方が付与される。
 補助の開始決定にあたっては、本人が申請した場合を除いて、かならず本人の同意を得なければならず、本人の意思を尊重する制度になっている。

 成年後見人、保佐人、補助人(以下成年後見人等という)の選任については、配偶者が法定後見人になる従来の制度は廃止された。
 新法では、複数の成年後見人等が任務に応じて職務を分担することができ(同法859条の2)、法人(たとえば社会福祉法人)も成年後見人に選任することができる(同法843条4項)。
 成年後見人等選任の際は本人の心身の状態や生活・財産の状況、本人との利害関係の有無などの事情を考慮しなければならない(同法843条ほか)。

 成年後見人等に対する監督は家庭裁判所が行うが、家庭裁判所は必要に応じて、本人、親族もしくは成年後見人等の請求により、または職権で、後見事務を監督する成年後見監督人等(成年後見監督人、保佐監督人、補助監督人)を選任することができる(同法849条の2ほか)。
 成年後見人等に不正な行為など後見の任務に適さない理由があるときは、家庭裁判所は、成年後見監督人等、本人、親族、検察官の請求によって、または職権で、解任することができる(同法846条ほか)。
 成年後見人等は、権限の範囲に応じて本人の財産を管理し、身上看護の事務を行う際は、本人の意思を尊重し、その身上に配慮しなければならない(同法858条ほか)。[池尻郁夫]

(つづく)

【引用終わり】



 以上のように、難しい法律用語が並んでさっと理解できない。
 後見、保佐、補助は、本人の判断能力の程度で決まる。
 それを決めるのは家庭裁判所だ。
 また、後見人等は複数で分担することもできる。
 さらに、法人が後見を引き受けることもできる。
 これぐらいを押さえておけばいい。

 (ケー)
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