復興は目の前のがれきを片付けることからしか始まらない

 07, 2016 05:07
 東日本大震災から5年がたった。
 発災当初の山形市内を中心としたさまざまな状況について、本ブログに記述した今までの内容を再録している。

 大震災の被災地にとってどこから手をつければいいかわからない。
 そうした状況の中で、がれき一個から片付けを始める。
 体は疲労感に包まれ、心も折れている。
 そうした今の状況から脱する方法は、まずがれき一個を片づけることが大事だ。
 そこからしか、なんにも始まらない。
 以下は、そうした記述に関する引用である。



♯地震発生から42日目=がれき一個片づける
 April 21, 2011 08:25

 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から42日目(4月21日、木曜日)。 また、大震災発生から42日目の新しい朝を迎えた。

 昨日の朝はことのほか寒かった。山形県内でも雪が降ったところがある。なんか、蔵王の峰々や月山もとけかかった雪が止まった感じがする。
 被災地の宮古市でも雪だったらしい。
 msn.産経ニュース、被災地の皆さんへの欄に哲学者の内田樹氏が寄稿している。次に引用する。
 
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【引用始め】
 
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110420/dst11042007350007-n1.htm
 神戸女学院大名誉教授・内田樹さん
 2011.4.20 07:33
 「新たな故郷」つくるシナリオを

 復興は目の前のがれきを片付けることからしか始まらない。
 でも、そこから始まる。
 まず石を一つ拾うことから始め、拾ったら拾った分だけ復興に向かう。
 何度も津波に遭い、その都度立ち上がってきた三陸のみなさんは分かっていると思う。

 被災地の方々にとって、高すぎる理想や遠い目標を掲げないことが大切。
 すぐに手が届くところに、ささやかな目標を設定し、それをクリアしたらお互いに健闘をたたえ合い、また次の目標を立てる。
 そういう小さな積み上げが長期にわたる復興には必要だ。

 今回は津波と原発の「複合災害」。
 自然災害は有史以来繰り返され、どう対処してよいか、私たちは本能的に知っている。
 復興のつち音が聞こえてくるのも遠くはないと思う。
 だが原発は人災で、対処法を歴史的経験として蓄積していない。

 福島や北関東の一部では、そこに「住む」という選択肢さえ失われる可能性がある。
 今のままでは農業や酪農はダメージが大きく、人口も減り、地価も下がり、いきおい地場産業も衰退するだろう。
 このエリアに大きな空白が生じる事態も考慮しなければならない。

 国の原子力行政の結果、土地を離れ、職を失うことを強いられた人々を救済するため、政府は「新たな故郷」をつくるくらいのスケールの大きな政策を検討すべきだろう。
 住民ひとりひとりの個人的な決断に委ねて、これ以上の苦しみを与えるべきではない。
 彼らへの全国民的な支援体制の設計が急務であると思う。

【プロフィル】内田樹
 うちだ・たつる 神戸女学院大名誉教授。昭和25年生まれ。
 阪神大震災で被災した経験を持つ。

【引用終わり】

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 がれきを一個片づけることから復興が始まる。復興はそこからしか始まらない。
 一個の石を片づけることが、「明けない夜はない」の実現を図る第一歩である。一個ずつ片づけることを地道に継続してゆく。遠い道のりのように見えるが、それが着実な方法であり、ある種一番の近道なのだ。
 (ケー)



 熊本地震は、4月14日の発災から3週間が過ぎた。
 余震も千回をはるかに超えている。
 不安は今もって続く。
 被災地ではそれにもかかわらず復興に向けた取組を始めている。
 新幹線が開通している。
 少しずつ光が見え始めている。
 そこに希望を見出して前に進むのだ。

 (ケー)
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