後見人と被後見人が離れ離れ

 30, 2016 05:00
 東日本大震災から5年がたった。
 発災当初の山形市内を中心としたさまざまな状況について、本ブログに記述した今までの内容を再録している。

 東日本大震災で後見人と被後見人が離れ離れになって、十分な対応ができなくなった事例があった。
 また、後見人が亡くなってしまって次の後見人を探すのに手間取っている事例も出た。
 管理していた通帳等の書類が津波などでなくなった例もあった。
 こうしたことにどう対応することができたのだろうか。
 大混乱の中で、責任ある関係者たちが解決策を見出してくれたことを信ずる。
 以下は、当初の問題提起である。




♯地震発生から35日目=後見人と被後見人が離れ離れ
 
 April 14 2011 13:14
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から35日目(4月14日、木曜日)。 また、大震災発生から35日目の新しい朝を迎えた。

山形市内は余震が続く。どうなっているんだ。
 録画したドラマをみていて、急に緊急地震速報が入った。身構えていたら、揺れない。やっとこのドラマは録画だったことにあらためて気づく。
 こんな調子である。
 大震災がもたらした被災により、また一つ予期せぬことが障がい者に起こっている。
 この大災害によって、被後見人と後見人が離れ離れになって、財産管理、身上監護ができなくなっている事例もあるという。
 被災地における実態把握はほとんどできてないのが現状である。
 次のような「msn.産経ニュース」のレポートを引用する。

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【引用始め】

msn.産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110413/trd11041307420010-n1.htm

東日本大震災 成年後見制度、大災害想定せず 現状把握など公的支援を
2011.4.13 07:40 (1/3ページ)

 東日本大震災で、被災地の弱者保護が大きな課題となっている。判断能力が不十分な認知症の人や障害者などを法律や生活面で見守る「成年後見制度」では、世話をしていた後見人も被災するなどして、制度が利用できなくなった被後見人が多数いるとみられる。専門家は「現状把握を急ぐなど、公的な支援が必要」と指摘する。(草下健夫)

 ◆避難先で離れ離れ

 「『被後見人の安否確認と安全確保を最優先してほしい』と会員に指示している。ただ、避難してどこに行ったか把握できていないといったケースは多いのではないか」

 後見人を引き受ける司法書士らで構成する公益社団法人「成年後見センター・リーガルサポート」の矢頭範之専務理事は、震災の影響の大きさを説明する。

 「預かっていた金融機関の通帳などの書類や記録を含め、事務所ごと津波で流されてしまったケースはどうするか。福島県では、後見人が避難して事務所に戻れないといった状況もあるようだ」

2011.4.13 07:40 (2/3ページ)

 同法人では、複数の後見を引き受けていた岩手県の会員1人が死亡したため、家庭裁判所が後任の後見人を選任することになる。矢頭専務理事は「時間をかけず、応急的にでも速やかに選任してもらえないものか」と憂慮する。最高裁判所の統計によると、平成21年に選任された後見人は、子供や兄弟、配偶者など親族が63・5%に上り、残りは司法書士や弁護士、社会福祉士などだ。

 こうした親族後見人について、矢頭専務理事は「震災で状況がどうなっているか一番心配される。(リーガルサポートや弁護士会のような)組織が情報を持たないため、家庭裁判所が何らかの形で安否確認や、後見人が活動できているかどうかの確認ができないとなると心配だ」と指摘する。

 ◆緊急対応が不可欠

 成年後見制度に詳しい中央大学法学部の新井誠教授も「被災地で亡くなった後見人や被後見人がどれだけいるかなど、まずは現状把握を」と強調する。

 これに対し、最高裁判所は「何事も申し立てが前提となっており、裁判所から積極的に動く制度になっていない。亡くなった原因が震災なのかを把握するすべはない」(広報課)とし、被災地の実態把握はできないとの見解を示す。

2011.4.13 07:40 (3/3ページ)

 こうした見解について、新井教授は「あまりにも官僚的。裁判所が後見人を認容しているのだから、活動できない状況に対して責任があるはずだ」と批判する。そのうえで、「今こそ生活、医療、介護、福祉といった身上監護が大切で、後見人が亡くなった場合、誰かが代わりに速やかなサポートをすることが必要。震災孤児の未成年後見と合わせ、行政に特別チームを作り時限立法などで緊急対応するなど、公的支援が欠かせない」と提言する。

 新井教授によると、成年後見制度は今回のような大規模災害を想定していない。この制度がこうした試練にさらされるのは世界的にも初めてで、海外の関係者も注目しているという。

【用語解説】成年後見制度

 判断能力が不十分な人に対し、後見人が財産管理や契約などの法律、生活面を支える制度。後見人は介護サービスの契約を代理したり、悪質商法、振り込め詐欺、親族内の財産トラブルなどから本人を守ったりする。本人または親族、身寄りのない場合は市町村長が、家庭裁判所に「申立」をし、家裁が後見人を選ぶ。通例では、親族が後見人になると無償だが、第三者では費用がかかる。制度のうち、「法定後見」では本人の判断能力の低い順に「後見」「保佐」「補助」の3類型がある。健康なうちに、信頼する後見人と契約しておく「任意後見」もある。

【引用終わり】

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 大災害時に成年後見制度はうまく機能しないかもしれないなんて想定できなかった。
 でも、実態把握からはじめ、いろんな事例を収集する必要がある。
 その早急な問題解決に努める。後見人も新たに選任することも解決策の一つに違いない。関係者の協力が必要となる。人任せ、杓子定規の対応ではこの非常時に官僚的と言われてもしょうがない。
 しかし、関係者の努力はいずれ実が結ぶはず。だからこそ、「明けない夜はない」。 (ケー)
 



 熊本地震の余震は1000回以上を超えた。
 昨日(4月29日)には、大分中部で最大震度5強を観測。
 一連の熊本地震で震度5強を観測したのは計11回になったという。
 まだまだ収まる気配がない。
 今回の地震で成年後見にかかわる問題は生じただろうか。

 (ケー)
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