相続の権利関係が複雑になることを避ける

 19, 2016 05:00
 知的障がいのある子のいる家族に関して、相続をどうするかについて引き続き取り上げる。
 山賀良彦氏が講演で述べた内容である。
 以下の引用を参照してほしい。
 今回で第6回目だ。
 講演内容の後半部をずっと取り上げてきたので、今回からは前半部について取り上げる。
 講演順序からすると、逆になってしまったがあしからず。



【引用はじめ】

http://www.so-nanda.com/topics_100704.html

NPO法人勉強レストランそうなんだ!! TOPICS 2010.5.30

平成22年度自立支援講座の第1回は知的障害者の相続
まずは財産の見直しを、「結局は自分の問題」

「知的障害者が幸せな相続をするために Part1」開催

成年後見制度を考えると、「相続」や「遺言」の問題は避けて通れない

 「成年後見制度」を実際に利用するケースを想定するのはどういう場合か。
 その多くは、親(保護者)が知的障害の子の面倒を見られなくなる状況が見えた時である。
 その状況は「相続と遺言」の問題が避けて通れない。
 また、相続とか遺言について、簡単なことが意外に伝わっていない。
 不吉とか遺言なんて、という声もあるかもしれないが、そうしたことを正面からとりあげることは重要である。

遺言もなく相続手続きもせずほっておくと権利関係は複雑に散らばりやすい

 具体的には、両親と知的障害のある子と、そうでない子の合計4人家族を例として考えてみる。
 父親が亡くなった場合に父親名義の土地はどうなるか。
 まず、父親の遺言がなく相続手続きもせずにそのままにしていたら、どうなるか。
 その場合、法定相続人(その父親の配偶者=母親、子、尊属、兄弟姉妹)に、法定相続分通りの割合で相続される。
 そして、誰かに障害があってもなくても関係ない。
 その結果、土地の権利関係は複雑に散らばってしまう。
 場合によっては、障害のある子本人の意思はもちろん、亡き両親の意図にも反して、その土地を処分せざるをえなくなる。
 一方、父親の生前に、母親が土地すべての権利を相続するよう家族で話し合うことも可能である。
 そうした遺言を父親が残した場合は、父親の死後、母親の意思を生かしやすくなる。
 もちろん、遺言をしても遺留分(遺言に何と書いてあっても法的に最低限相続できる分)の問題は残る。
 法定相続がなされることで権利関係が無意味に散らばってしまうことは避けられる。

【引用終わり】



 障がいのある子に財産を残したいと思ったら、遺言を作るべきとの提案である。
 生前より、それも元気なうちに準備しておくことだ。
 時間的余裕もあり、よくよく考えられたものであれば、誰もが納得できる遺言になるだろう。
 大げさに考えず、この子にはこうしたものを残したいということである。
 それが不動産だったり、財産といった金銭的なものが主となる。
 それ以外にもこの子にはこうした生活を送らせたいといったイメージをもって、生活の場、働く場、支援してくれる人も含めるといい。
 
(ケー)
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