信託の活用

 10, 2016 05:00
 財産を確実に障がいのある子どもに分与するには、信託を活用する方法がある。 
 以下において、信託活用に関する提案は、井上信一氏によるものだ。
 本アドバイスは、第15回目となる。



【引用はじめ】

http://fp-kakei.com/13/01_2.html
家計診断Q&A
回答者 井上信一


Q 精神障がいを抱える長男(30歳)のために、年老いていく親はどのように備えてあげれば良いでしょうか?

アドバイスのポイント
 ◯ 障がい収支に基づく支出計画の心づもりを持っておく
 ◯ 万一の保障の準備を検討する
 ◯ お子さまの生活を巡る環境を整える

質問者 新村良子さん(仮名55歳・会社員)からの相談内容

新村 良子さん(仮名 55歳 会社員)のプロフィール

家族構成 : 本人 55歳(会社員)
長男30歳(同居、精神障害者保健福祉手帳2級)
長女27歳(別居、既婚)

世帯収入 : 本人給与からの年間貯蓄 約100万円
長男の障害年金と福祉工場の賃金分 約90万円
※ただし、長男の賃金は月1万円程度で不定期。

預貯金等 : 約1,000万
別途、年金等を貯めた長男名義の預貯金が1,300万円
退職金として1,000万円程度は見込める

生命保険 : (1) 定期保険特約付終身保険
  契約者・被保険者 : 本人(良子さん)
         受取人 : 長男50%/長女50%
         保険金 : 4,000万円(うち終身保険500万円)
         保険期間 :定期保険特約は60歳払込満了・満期

(2) 医療保険(終身保障)
  契約者・被保険者・受取人 :本人(良子さん)

回答 お子さまの生活を巡る周辺環境の準備も入念に

 さらに、金融機関等との契約による信託の活用も有効な方法である。
 信託とは、「委託者(信託財産を持つ者)」が、「受託者」にその財産の処分や管理を契約によって委ねることだ。
 そしてその財産や財産から生じる収益等を「受益者」に渡していく契約をいう。
 例えば遺言で財産を託す場合は自分の死後の執行性に不安が残る。
 そうならないように、信託契約では受託者または信託監督人等による執行が法律により決められている。
 だから、親の生前あるいは判断能力が確かなうちに締結しておくと安心だ。
 また、遺言では相続人が死亡すると、その法定相続人に財産が渡っていく。
 信託を兼ね合わせれば遺族の生活に係る憂いを軽減することもできる。
 つまり、新村さんの場合は長男と長女が相続人となる。
 仮に、長女死亡の際の長男の面倒を兄弟姉妹(長男から見た叔父や叔母など)等に委ねたい。
 その場合には、信託財産の受益者の1人である長女からその配偶者や子ではなく、一部財産を兄弟姉妹へと継続させることも信託では可能だ。
 信託の形態は多様である。
 遺言と組み合わせる信託、リバース・モーゲージや生命保険契約など。
 また、新たな財を生む契約等と組み合わせる信託。
 成年後見制度と組み合わせる信託。
 特定贈与制度を利用した信託などがある。
 金融機関等を介さずに親族間等で締結する個人信託も可能である。
 
【引用終わり】



 信託契約といっても、以上みたようにさまざまある。
 詳細は専門家と十分相談の上、決めたほうがいい。
 よく納得してからでないと。
 難しい用語に惑わされていつの間にか決めていたでは、子どものためにも自分のためにもならない。
 書類に書かれた内容をよく吟味し、押印する時も慎重でなければならない。
 こんなことは基本中の基本だが、専門家から話を聞いているとわかったような気になってしまう。
 時間をおいてもう一度自分なりに考えてからでも決めるのは遅くない。
 悔いのないようにすることだ。
 
(ケー)
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