財産管理や生活環境の面での備えも不可欠

 08, 2016 05:00
 将来の子どものために金銭の備えの他に、財産管理や生活管理についても供えておく必要がある。
 こうした提案は、井上信一氏によるものだ。
 本アドバイスは、第13回目となる。



【引用はじめ】

http://fp-kakei.com/13/01_2.html
家計診断Q&A
回答者 井上信一


Q 精神障がいを抱える長男(30歳)のために、年老いていく親はどのように備えてあげれば良いでしょうか?

アドバイスのポイント
 ◯ 障がい収支に基づく支出計画の心づもりを持っておく
 ◯ 万一の保障の準備を検討する
 ◯ お子さまの生活を巡る環境を整える

質問者 新村良子さん(仮名55歳・会社員)からの相談内容

新村 良子さん(仮名 55歳 会社員)のプロフィール

家族構成 : 本人 55歳(会社員)
長男30歳(同居、精神障害者保健福祉手帳2級)
長女27歳(別居、既婚)

世帯収入 : 本人給与からの年間貯蓄 約100万円
長男の障害年金と福祉工場の賃金分 約90万円
※ただし、長男の賃金は月1万円程度で不定期。

預貯金等 : 約1,000万
別途、年金等を貯めた長男名義の預貯金が1,300万円
退職金として1,000万円程度は見込める

生命保険 : (1) 定期保険特約付終身保険
  契約者・被保険者 : 本人(良子さん)
         受取人 : 長男50%/長女50%
         保険金 : 4,000万円(うち終身保険500万円)
         保険期間 :定期保険特約は60歳払込満了・満期

(2) 医療保険(終身保障)
  契約者・被保険者・受取人 :本人(良子さん)

回答 お子さまの生活を巡る周辺環境の準備も入念に

 金銭的な備えに加え、財産管理や生活環境の面での備えも不可欠である。

 まず、万一、新村さんがお亡くなりになった後、長男が一人で暮らすには不安が残る。
 よって、自宅の処分、あるいは管理についての方法を今のうちから検討しておくが賢明だ。
 選択肢としては、預金等の金融資産を長男に遺す代わりに、長女に自宅を相続することも考えられる。
 ある時期に売却または人に貸して換金化資産として捉える手もある(その際には、別の住まいの確保や修理・建替え等の出費を伴う)。
 また、新村さんの自宅の所在地から判断すると、リバース・モーゲージの活用も期待できる。
 この制度は自宅を担保に、その担保評価額の範囲で生活資金等の融資を定期的に受け、契約者の死亡後に担保住宅を渡すことで融資返済に充てる方法である。
 リバース・モーゲージを取り扱う民間金融機関の中には、融資を一括して受け、その使途に制約を設けないものもある。
 例えば、必ずしも融資を受ける方が担保住宅に住み続ける必要はなく、本人や子が施設等に入るための一時金に充てることができる。
 空いた自宅は人に貸して賃料収入を得ることも可能になる。
 先に述べた預貯金の枯渇に対する懸念を軽減する手段としても、また長男の住まいに関する不安を払拭するためにも、効果的な自宅の活用方法を検討することである。
 
【引用終わり】



 今後、自宅の処分や管理をどうするか。
 また、子どもたちに対する財産分与をどうするか。
 親が亡くなることを想定した後に、どんなことが予想されるかを考えておくのだ。
 子どもができるだけ困らない対策である。
 親が亡くなったらこんなことが起こりそうだといったことを具体的にリストアップしてみる。
 そして、その事柄に関して一つずつ解決策を考えておくのだ。
 あまり面白い作業でないかもしれない。
 でも、子どもの生活を守る上では重要なことである。
 
(ケー)
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