遺言信託の利用

 25, 2016 05:11
 遺言によって、遺産分与をさまざま行うことができる。
 障がいのある子に対して、親亡き後、安定した生活ができるような対策を準備したい。
 そのヒントが以下に述べられている。

 親亡き後問題に関する指摘の第8回目となる。



【引用はじめ】

http://legalservice.jp/topics/10445.html
宮田総合法務事務所
「親なき後」の問題点と対策について


「親なき後」の問題点と対策について

◆ 親亡き後問題への対策

 これまで述べてきたとおり、「親亡き後問題」は、“身上看護”、“経済的支援”、“財産管理”という様々な要素で構成されている。
 それに対し、今後望まれる対策について考える。

≪対策3≫ 遺言信託の利用

 「遺言信託」とは、委託者(親)が遺言によって、信頼できる人(受託者 ※信託銀行である必要はない。親族や第三者でも構わない)に対して自己の財産を託すことである。
 そして、一定の目的(親亡き後の子の安定した生活という信託目的)に従って、受益者(子)のためにその財産(信託財産)を管理・処分等をする制度である。

 遺言信託の設定により、親の全部もしく一部の遺産を信託財産とすることである。
 親亡き後に子が直接相続する固有の財産を減らし(残りは信託受益権として子に相続させる)、その結果、子の財産管理をする成年後見人の負担を軽減できる。

 特に、親亡き後に親族後見人が就任する場合、子の生活・療養・介護等に必要な資金の給付を生涯にわたり安定的に確保するという親族後見人に課せられている財産管理の負担を軽減することが可能となる。
 そして、当該親族後見人がより身上看護面に重点を置いたサポートができるようになる。

 つまり、身上看護面を担うのが親族後見人である。
 信託財産として実質的に子の財産管理を主体的に担う(もちろん、月々の収支管理や生活費等の給付は後見人がやる)のが信託契約における「受託者」(信頼できる第三者等)という役割分担をする。
 両者の連携を深めることで、子の生活・福祉全般により細やかなサポート体制が築けることになる。

 また、障害をもつ子に相続人が無く、かつその子に遺言を書く能力がない場合には、最終的に国庫に帰属してしまうことを回避したいニーズも多い。
 子亡き後に残った財産の行方まで、親として、一族の資産を引き継ぐ者として、しっかりと見定めたいと考える。
 その場合、遺言信託の制度を利用し、子亡き後(=信託の終了)における残余財産の帰属先を指定する。
 そのことで、遺言を書けない子に代わり最終的な財産の行方を確実に指定できるというメリットもある。

【引用終わり】



 親族後見人と第三者後見人によって、役割分担を明確にした対応は一つの方法だろう。
 親族後見人が身上看護、第三者後見人が財産管理といったやり方である。
 ただ、経費の面で妥当性があるか十分検討の余地がある。
 現在、成年後見制度が普及しないのは、お金がかかるといったことの心配からである。
 ここらがもっと研究の余地がある。

(ケー)
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