親は障がい児だけでなく、きょうだいにも目と手をかけることが重要

 19, 2015 05:00
 障がいのある人がいる家族は、障がい児者にほとんどのエネルギーがそそがれる。
 そのため、どうしてもきょうだいには目をかけられない。
 小さいきょうだいは、疎外感を受けがちだ。
 そうした問題に関する家族支援の必要性を以下において訴えている。
   
 本調査報告書の紹介は87回目になる。



【引用はじめ】

障害のある人の きょうだいへの調査 報告書

障害者の家族支援を目指すための調査研究Ⅱ
-特に支援体制が遅れているきょうだいへの支援を視野に入れて-
平成20年6月発行
財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金
http://www.niceheart.or.jp/jigyonaiyomenu/kazokusien/

課題と方向性
「障害のある人の家族支援の今後の課題と活動方針」
吉川かおり

 回答者に多かった「ヒーロー」や「世話役」タイプの人は、一般的に「自分が辛いと感じている」ということを抑圧している傾向があると言われている。
 そのため、きょうだいへの支援が必要だという声自体は少ない。
 社会への要望として挙げられている質問では、「障害者への理解を広め、差別偏見をなくす」ことを望む声が多かった。

 しかしながら、きょうだい支援に関する活動に関わっているものとしての実践的理解によれば、きょうだいが受ける影響は家族内・家族外の2つに大別できる。
 きょうだいの人格形成や生活への影響という面からみれば家族機能から受ける影響はかなり大きい感触がある。
 特に、「小学校時代に適切な支援があれば(これほど辛い思いはしなくて済んだのに)」という声を聞くことも多い。
 それは、本調査で質問した「小学校時代に感じた他の家族との違い」において、否定的評価に分類される回答が多かったという点からも裏付けられる。

 また、小学校時代に親から十分な関心を向けてもらっていた人ほど、親との現在の関係についての満足度が高いという結果が得られた。
 このことは、家族支援の在り方に大きな示唆を与えてくれる。
 すなわち、障害児支援だけでなく、親がきょうだいにも目と手をかけられるだけの時間や余裕を得られるよう支援することが重要だということが指摘できるのである。

【引用おわり】



 きょうだいたちは、小学校時代他の家族と違っていることに辛さを感じている。
 このあたりを親たちは理解することが重要だ。
 障がい児者に目をかけるのは当然だ。
 それだけでなく、きょうだいに対しても親は心配していることをたえず伝える必要がある。
 ただ、その時間と余裕が得られる社会的支援がなければならない。
 
(ケー)
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?