アルコール依存症のいる家族の子どもに伝えるべきこと

 15, 2015 05:00
 アルコール依存症の父親がいる家族では、子どもには以下のような5つのことを伝えるという。
 親の問題だから、子どもは責任を感じる必要がないことを、明確に伝えるようにする。
   
 本調査報告書の紹介は83回目になる。



【引用はじめ】

障害のある人の きょうだいへの調査 報告書

障害者の家族支援を目指すための調査研究Ⅱ
-特に支援体制が遅れているきょうだいへの支援を視野に入れて-
平成20年6月発行
財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金
http://www.niceheart.or.jp/jigyonaiyomenu/kazokusien/

第2部 障害者のいない家族との比較編

学習会報告(3)
「アルコール依存症者がいる家族」について
講師:水澤都加佐 氏 
ヒーリング&リカバリー インスティテュート所長

6. アダルト・チルドレン(AC)

【問】 親に障害児の子どもに一生懸命世話をすることに悪いとは言えません。
 他の健常な兄弟がいても、どうしてもこの子に手がかかってしまうから、他の兄弟は自分たちで何とかなると思っている親にどのように伝えたらいいのでしょうか。

【水澤氏】 ひとつは大切なポイントは正直さと勇気だと思います。
 たとえば、障害のある子どもが1 人いて、他に健常な兄弟が2 人いたり、あるいはお父さんがアルコール依存症で子ども達がいるのにお母さんはそれにかかりっきりになっている場合、「この人はこうなので、お母さんはものすごく時間を取られてしまって他の家族には関われなくなってしまっている。
 それは悪いと思っているが、今この状況ではお母さんはそうするしかないので、あなた方がこういうことを思っていることはわかっているけど、全体の状況をあなた方にもわかって欲しい」と率直に言うしかないと思います。
 そして、障害の場合と少し違うと思いますが、アメリカの病院でアルコールの世界では、この 5 つを子どもたちに伝えることになって います。

(1) 親は子どもをどんなに愛していても、誤ったことをしてしまうこともある。
 たとえば、子どもを愛していても、薬物に手を出したり、暴力振るってしまったり、アルコールを飲んでしまったりしてしまうこともあると伝えます。

(2) 親の問題に子ども達には責任はない。
 子どもは、親がこうなってしまったのは自分の責任だと思ってしまうからです。

(3) 親の問題を子どもが何とかしなくもいい。
 子どもはカウンセラーになろうとするのでそんなことしなくてもいいと伝えます。

(4) 子どもはやりたいことを見つけて、それをしていい。
 あなたたちはあなたたちのやりたいことをしていいと伝えます。
 子どもは親に何かあると親に焦点を当てて、親のために何かしようと考えます。
 自分のために何かをしようと考えなくなるからです。

(5) 自分のために自分がしなければいけないことをしなさい。
 日本ではこの5番目しか子どもに伝えません。
 1から4があって、その後に5を伝えることで子どもはストンと落ちます。
 5だけ伝えても反発をくらうだけです。
  また非常に有効な援助の仕方は、「問題(病 気あるいは障害)」と「人間」を分けるということを子どもたちに教えるということです。
 これはとても大事です。

【引用おわり】



 以上のように、子どもは親のことにかかわらない。
 親も過ちを犯すし、それをなんとかしようにもなんともできない。
 それに悩むより、自分のすべきことをすればいい。
 アルコール依存は大人の問題として、子どもにとってつかず離れずの関係しかない。
 子どもはそれで納得できるかどうかも問題だが。
 大人の勝手さにがっかりしているだろう。
 
(ケー)
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