近代家族の形成

 12, 2015 05:00
 近代において産業構造が大きく変化した。
 それが家族のあり方にも影響を与えた。
 近代家族の形成がどうだったかについて以下で説明している。

 本調査の紹介は50回目になる。



【引用はじめ】

障害のある人の きょうだいへの調査 報告書

障害者の家族支援を目指すための調査研究Ⅱ
-特に支援体制が遅れているきょうだいへの支援を視野に入れて-
平成20年6月発行
財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金
http://www.niceheart.or.jp/jigyonaiyomenu/kazokusien/

第1部 基礎データ編(アンケート調査)および分析編

学習会(1)
「障害者家族」について
講師:末盛 慶氏  日本福祉大学准教授

2. 変化の原因は産業化

 近代に特徴的な家族なので近代家族と呼ぶわけです。
 では、どのようにして近代家族が形成されてきたのでしょうか?

 原因としてはさまざまなものが考えられますが、端的に言うならば、近代化した結果、 産業構造が変わり、家族はその影響を受けたというのが通説になっています。
 以下、具体的にみていきましょう。

 かつて日本の産業は農林漁業が産業の中心でした。
 当時の経済活動の水準は低く、貧困もいま以上にありました。
 しかし、日本は高度成長期をへて急速に豊かになっていきまし た。
 畑で働く人は減り、会社等で働く人が増えていきました。
 つまり農業など営んで家族みんなで働くというあり方から、企業組織で働きそこで稼いだお金で家族を養う形へ大きく転換しました。
 この産業構造の転換は家族に決定的な影響をもたらしたと考えられています。

【引用おわり】



 かつて日本は農林漁業が中心の社会だった。
 家族ぐるみで田んぼや畑に出て、農作業するのが当たり前だった。
 子どもも労働力の中に組み入れられていた。
 しかし、第三次産業から、工業中心の第二次産業に移行すると、会社で働くことが主流になった。
 会社社会によって経済が回るようになった。
 父親が会社に勤務し、家族の経済を支える構造がつくりだされた。
 家庭の多くの時間は、母親や子供たちが守ることになった。
 障がいのある子がいれば、母親が世話した。
 それが今ある家庭生活である。
 母親にとって余裕のない生活を強いられることも間々ある。
 それがレスパイトといった制度を生み出すことになる。
 家庭だけに負担をかけるのでなく、社会も負担を分かち合っていこうとする考え方と言っていい。

(ケー)
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