家族の位置づけは時代によって変化してきた

 10, 2015 05:00
 家族のあり方は時代によって変化してきた。
 今のように「安らぎ」の場とする考え方は最近である。
 かつては、「生産」の場だった。
 以下に、その考えが説明されている。

 本調査の紹介は48回目になる。



【引用はじめ】

障害のある人の きょうだいへの調査 報告書

障害者の家族支援を目指すための調査研究Ⅱ
-特に支援体制が遅れているきょうだいへの支援を視野に入れて-
平成20年6月発行
財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金
http://www.niceheart.or.jp/jigyonaiyomenu/kazokusien/

第1部 基礎データ編(アンケート調査)および分析編

学習会(1)
「障害者家族」について
講師:末盛 慶氏  日本福祉大学准教授

1. 家族とは何かー時代により変化するもの

 ひとは家族にいろいろな思いを寄せます(多様性)。
 その一方で、家族は「こうであるべきである……」という意識(規範)もわれわれの中にあります(共通性)。

 例えば、「現在、家族に求めるものは?」と聞かれると、多くの人が「安らぎ」と答えます。
 しかし、安らぎをもたらすものとして「家族」 が位置づけられるのは、あくまで近代化、産業化した以降生まれたもので、人類史的には新しい家族です。
 これが現在の社会学における一般的な家族の位置づけ方と言えます。
 日本の歴史においても、われわれが現在家族に込める期待や規範というものは、比較的新しい家族観、例えば家族に「 安らぎ 」 を求めるというのは新しい感性であって、日本にとって伝統的なものとは必ずしも言えません。

 昔、家族は「安らぎ」の場である以上に、 生産(経済)の場、食べていく場でした。
 みな畑で働き、農作業をし、生活を共にしながら過ごすこと。
 それが家族だったわけです。
 そこで大事なことは、まずは生産の維持であ り、家の跡継ぎを絶やさないことでした。
 家族がもつ意味、社会の中での位置づけは現在のものとは異なっていました。

【引用おわり】



 家族の役割は時代によって変わってきた。
 食糧生産を最優先にしなければならない時代は、家族全員が農業に従事しなければならなかった。
 家族総出で協力し合うことによって、食糧の確保を行った。
 家族は生産活動を行うことが当たり前だった。
 命をつなぐには必要なことであった。
 農業(生産活動)と家庭生活が一体だった。
 一世代前の日本社会はこれが普通だった。
 そして、工業化が進みサービス産業が主流になってきた現在、家族のあり方が大きく変化している。
 仕事は会社等において外部で行う。
 そして、夕方帰宅し、土日は休日となる。
 英気を養う場が家族になった。
 家族の機能は以前と大きく変わったのである。

(ケー)
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