きょうだいの抱える『生きにくさ』

 28, 2015 05:00
 障害のある人がいる家族の機能不全化は多かれ少なかれ見られる。
 それは障がい者がいない家族においても問題が生ずるのとどんな違いがあるのか。
 完璧な家族なんてそもそも世の中にいるわけがない。
 でも、障がい者が家族の中にいることで、そのきょうだいが『生きにくさ』を感じるとしたらどんなことだろう。
 そうしたことを問題にしようとするのが以下に引用する調査である。
 本調査の紹介は第5回目となる。



【引用はじめ】

障害のある人の きょうだいへの調査 報告書

障害者の家族支援を目指すための調査研究Ⅱ
-特に支援体制が遅れているきょうだいへの支援を視野に入れて-
平成20年6月発行
財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金
http://www.niceheart.or.jp/jigyonaiyomenu/kazokusien/

序章(p.8~p.9)

「障害のある人のきょうだいの実態調査」-調査の目的と調査結果のポイント- 
伊藤逞子

 家族の機能不全は障害のある人のいる家族全てに見られるわけではない。
 また、学習会報告にあるように、不登校児やひきこもりの家族がいる家庭や、依存症の家族がいる家庭では家族の機能不全が見られる場合が多いとの指摘もある。
 日本では何らかの機能不全が見られる家族が多いとも言える、と家族機能を研 究している専門家は話されている。
 ここでも、 家族機能に関わる問題は『障害のある人のいる家庭』と限定したことではなく広く社会全体で考える問題であることが分かる。

  さらに、家族の機能不全化によってきょうだ いはアダルト・チルドレンとしての特徴を示すのではないかとの仮説を実証することにした。
 そこから、きょうだいの抱える『生きにくさ』 が見えてくるのではないか、それらを実証することの中から、支援対策として必要なもの が見えてくるのではないかと考えたからだ。

【引用おわり】



 本調査は、家族の機能不全化により、アダルト・チルドレンといった特徴を示しやすいとの仮説である。
 アダルト・チルドレンとは、アルコール依存症の親の元で育った子供が示す特徴から普遍化した用語である。
 親が親としての役割を果たさない家族の中で育った子供が、感情を抑圧したまま育った人のことである。
 周囲のことに気を遣い過ぎ、良い子でいようとする子供のことだ。
 親に甘えることができなかったことが影響している。

(ケー)
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