コミュニティーケアと脱施設の進展

 09, 2015 05:17
 「国連・障害者の十年」(1983 年から1992 年) を通じて、ノーマライゼーションの理念が国際社会に普及することになった。

 このことに関して、以下で森はな絵氏が述べる。
 森氏の引用は第45回目となる。



【引用はじめ】

知的障がい者との共生社会の実現
森 は な 絵
www.f.waseda.jp/k_okabe/semi-theses/11hanae_mori.pdf

2.5 日本への影響

 そして、1983 年から1992 年を「国連・障害者の十年」とし、これらを通し、ノーマラ イゼーションの理念は急速に国際社会に普及した。
 以上のように、世界的にノーマライゼーションという言葉が広まり、「障害のある人も地域でノーマルに過ごす」といった共通の目標が立てられていったのである。
 日本もノーマライゼーションの影響により施設でのケアからコミュニティーケアに移行 していった。
 1章でも述べたように、障がいのある人は社会から排除され施設に収容され、そこで卑劣な扱いを受けていた。
 しかし、このノーマライゼーションの影響により、社会の中で障がい者も少しずつ受け入れられるようになり、彼らの居場所もできていったのである。
 従来は、国は「障がい者が自立できるように」と言いつつも具体的な施策も打ち出さず、問題を残したままであったが、国際障害者年等の影響により障がい者の立場にたって考えられた施策が打ち出され、そして何より、障がい者に目を向けられるようになった。
 また、「障害者は施設に入れるべき」といった昔からの固定観念を打ち破ったのも、このノーマライゼーションという言葉であるといっても過言ではない。
 コミュニティーケアと脱施設の進展は、日本ののみならず世界中の国々でその速度に違いはありつつも、ノーマライゼーションはそれらを進行させたことに変わりはない。
 このようなことからもわかるよ うに、ノーマライゼーション原理は世界的に大きな影響を与え、障がい者分野に希望の光をもたらした。
 そして現在でも、ノーマライゼーション原理を障がい者の権利として保障する運動は国際的な広がりを持ちながらも、引き続き追求されている。

【引用おわり】



 ノーマライゼーションの理念の普及により、脱施設化が推進されることになった。
 施設入所における様々な問題が表面化し、望ましいケアのあり方が模索された。
 その結果、地域内における生活こそ重要とされるようになった。
 そして、在宅しながらの通所や、グループホームなどが広がってきている。
 障がい者一人一人にあった住いの場、就労のあり方、余暇のあり方など多様な福祉サービスが用意されてきている。

(ケー)
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