障がい者のノーマルな一日のリズム

 26, 2015 10:34
 ベンクト・ニィリエが唱えたノーマライゼーションにおける8つの原理は、障がい者の生活条件を見なおす重要な目標となった。

 以下は、森はな絵氏の解説である。
 森氏の引用は第31回目となる。



【引用はじめ】

知的障がい者との共生社会の実現
森 は な 絵
www.f.waseda.jp/k_okabe/semi-theses/11hanae_mori.pdf

2.2 ノーマライゼーション原理

 ノーマライゼーション原理は、知的障がい者も、その生活している文化圏において適用されて良いと考えられている日常生活のパターンを得ると同時に、その生活条件を享受でき るべきだと主張している。(2008 ベンクト=ニィリエ)
 またこれは、障がいのある人が皆 と同じように生きるのではなく、社会の中でその人らしい人生を送り、自分の生活条件をできるだけノーマルにすることを目標としている。
 その目標達成のために、障がい者の生活状況を把握しどのような形で彼らの生活条件を可能なものにしていくか考えていくためにこの8つの原理は重要な役割を果たした。
 例えば1つ目の「ノーマルな一日のリズム」を例にとって考えてみる。
 ノーマルな一日とは、重度障がい者であっても朝起きたらベッ ドからでて着替えをする、食事も家庭的な場で満腹感が得られるような食事をするなどである。
 健常者にとっては当たり前のことかもしれないが、施設で暮らしていた障がい者はたいてい食事の量も皆一律で満腹感が得られない時もあったり、着替えや歯磨きもせずにそのまま放置さていたりと、一日のリズムをすべて施設に管理され、ノーマルな一日のリ ズムのなかで暮らすことはできなかった。
 そして、そのように厳格な規則の中で生活することは障がい者を無力にさせてしまうという見解から、ノーマルな一日のリズムの重要性を見出した。
 また、そのためにはADL(日常生活動作)すなわち食事、衛生管理、衣服の着脱、ベッドを整える、掃除、食卓の準備、そして社会的能力、児童の学習能力や、成人が直面する複雑な社会的能力を練習したり、普通社会における現実的な状態で訓練したりできるように、特別の援助やサービスを要求するなどといったことができるよう支援しな ければならないと主張した。

【引用おわり】



 障がい者のノーマルな一日の生活によって、その人らしい生活を保障することになる。
 どんなに障がいが重かろうと、一日中ベットの生活は良いはずがない。
 ベットに横になっているだけでなく、上半身起こすことによって本人の視線を変えることが出来る。
 寝間着からふだん着に変えることでも、張り合いが違う。
 近所に外出する時間も多様な刺激を受けることになる。
 ごく当たり前の活動ができる支援こそ、障がいの重い人には重要である。

(ケー)

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