障がい者を生活者ととらえる見方

 06, 2015 05:08
 障がい者の捉え方が大きく変わってきている。
 今までは、障がいに関して個人の問題として、治療の対象とみられていた。
 しかし、それだけでは障がいの困難さを解決できない。
 だから、障がい者の人権尊重から社会環境や社会関係のあり方を見直す必要が強調されるようになった。
 浅井浩氏が以下にそうした考えを述べる。
 浅井氏の引用は第45回目となる。



【引用はじめ】

http://www.asai-hiroshi.jp/newpage4.html
浅 井  浩

障害(者)観の変遷と古くて新しい課題

       2014.4.20/更新 2014.12.23

障害(者)観の変遷と国際生活機能分類(ICF)

 「障害」といえば、これまでは個人の身体的・精神的な欠陥の問題だとする生物的な不全や欠損という医学レベルの問題として捉えられてきました。
 それは専門的な治療の対象として治癒や改善がみられなければ、それは個人の問題であり、仕方がないとする見方や考え方であったといってよいでしょう。

 そうした人々の障害(者)観は大きく変化をし、現在は、障害者も同じ生活者であるということから、人としての“生活の質”や“生活のしづらさ”にも目を向けた見方や考え方がなされるようになりました。
 その背景には人権意識の高まりやノーマライゼーション思想の広がりにより、また障害をもつ人自身による自立生活運動の影響もあるわけですが、そうした変化を促す大きな転機となったのは世界保健機関(WHO)が、1980(昭和55)年に障害に関する世界共通の理解と科学的なアプローチを可能にすることを目的に作成した国際障害分類試案(ICIDH)を発表したことと、その翌年1981(昭和56)年の国際障害者年です。

 国際障害分類の考え方は国際障害者年を契機に、世界的な規模で障害(者)観に大きな影響を与えることとなりました。

 そしてこの国際障害分類試案の考え方をさらに推し進めて作成されたのが、2001(平成13)年5月に世界保健機関(WHO)の第54回総会において採択された国際生活機能分類(ICF)です。
 この国際生活機能分類(ICF)の考え方は、障害をもつ人も障害をもたない人と同じ「生活者」であるという認識を促す意味では画期的であり、障害(者)をどう理解するかの指針となる最新のものといえます。

【引用おわり】



 障がい者は、障がいのない人と同じ生活者である。
 その視点から、新たな障がい者像をうちだしている。
 生活の不便をどう改善するか。それは、医療だけで解決するものでない。
 社会全体が障がい者を自然に受け入れ、適切な支援が行える体制こそ求められている。
 それも個々の障がい者に応じた支援である。
 こうした社会の実現に向けて、法整備の取組みもなされてきた。
 また、障がい者対する合理的配慮といったことも徐々に理解され始めている。
 
(ケー)
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