福祉サービスの原型

 20, 2015 05:00
 福祉サービスの原型は、哀れむといった慈善の理念から出ている。
 単純に、対等な人間関係ばかり強調することがいいわけでない。
 そのことを浅井浩氏は以下で主張する。
  
 浅井氏の引用は第28回目となる。



【引用はじめ】

http://www.asai-hiroshi.jp/newpage4.html
浅 井  浩

障害者福祉と福祉サービスの意味

            2011.10.31/更新 2014.5.2

 福祉サービスも一般の市場原理に基づく競争により、サービスの質や量の向上が期待されています。
 しかし福祉サービスの事業は営利目的のサービス業とまったく同じようなわけにはいかないと思います。

障害福祉サービスの理念と 「対等な人間関係」 とは

 障害者を支援する福祉サービスの理念として、障害をもつ人は哀れみや保護の対象ではなく、対等な人間としてその自立を支援するものでなければならないという意味のことがいわれています。

 確かに、哀れみや保護、恵み・与え・施すことは対等な人間関係においては不適切なことのようにも思われます。
 しかし哀れむとは 「いとおしむ」 ことであり、保護することは 「かばい守る」 ことであり、恵み・与え・施すとは、「分かち合う (分け合う)」 ことであり、それは歴史的にみれば福祉事業の一形態であるところのいわゆる慈善事業の原型です。

 同じ人間、仲間と思うからこそ、哀れみ、かばい、分かち合うのも人の気持ちとして自然なことではないかと思います。
 そこには人を見下すこととはちがう 「思いやり」 という心ゆたかな高度に優れた人間関係が存在するはずです。

 対等な人間関係において保護する・恵む・与える・施す、を戒めることに一理あるにしても、それ一辺倒で決めつけるような社会であるならば、そこには対等な関係どころか、対等な関係を口実にした弱者に対する負担の強要、いじめ、虐待、無視、遺棄、搾取がまかり通る危険性が増大すると思います。

【引用おわり】



 上記の引用において、福祉サービスは単純な競争原理によって向上するものでないと、警鐘を鳴らす。
 安かろう、悪かろうといった福祉サービスでは元も子もない。
 利用者側に立ったサービス提供が求められている。
 しかし、中には事業所優位のサービスがまかり通っている。
 放課後デイサービスを実施する事業所が増えている。
 しかし、重度の障がいを除外し、体調がちょっとでも悪ければ迎えを要求するなど、リスクをとろうとしない放課後デイサービスといった事例もきく。
 利用者側からすれば、なんのためのサービスかと思ってしまう。
 サービスを提供するとうたっているのだから、プロとしてのサービスができる力量を発揮してもらいたい。
  
(ケー)
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