ケア(介護)は家族から社会へといっても簡単にはいかない

 18, 2015 05:00
 障がい者に対するケア(介護)のあり方は、今や積極的に福祉サービスを利用できるシステムが構築されてきている。
 家庭の事情に応じて、うまく利用すればいいというがまだまだの感は否めない。
 地域に利用しやすいサービスが必ずしも整備されていない現状がある。
 ニーズに合ったサービスが提供されてない。
 費用がかさんでしょっちゅう利用できない。
 障がいの種別・程度によっては受け入れてくれるところがない。
 手続きが面倒だったりする。
 こうしたことが重なると今までどおり家庭内でなんとかしようとする思いが強まることになる。
 
 さて、本論文の引用は、第39回目となる。



【引用はじめ】

障害者家族におけるケアの特性とその限界 ―「ケアの社会的分有」にむけた検討課題―

中根 成寿(立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程)

『立命館産業社会論集』2005年3月

5 まとめ

 それをふまえて本稿では,ケアの社会的分有は「家族によるケア」から「社会によるケア」 というリニアな移行というとらえ方では実現困難であると考えた。
 親子間に内在する「ケアへ 向かう力」への配慮無しにケアの社会的分有を訴えても,それは家族にとっては関係の切断で
しかあり得ず,結局,ぎりぎりまでは家族で,というこれまでと変わらない閉鎖的なケア関係が維持されるだけである。
 本稿ではケアの社会的分有への違和感を緩和するために「親密性の確保」「時間の限界性への対処」「予測可能性の上昇」が必要な要素だと指摘した。

【引用おわり】



 福祉サービスを提供する前線にいる関係者の努力こそ、親たちにとって心強いものがある。
 とくに、行政の窓口の担当者、相談支援専門員、学校の担任、主治医、事業所の支援員、職場の仲間等である。
 そうした人たちの一言、アドバイス、支援といったことが、親にとってのケアのあり方に大きく影響する。
 なにげない一言が、親を閉じこもらせることにもなりかねないからである。
 ケアのあり方に悪影響を及ぼすことにもなってしまう。

(ケー)
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