親の会としての行政への要望

 06, 2015 04:50
 障がいのある子等を抱える親にとって、行政からの支援はもっとあるべきと思っている。
 なぜ、もっと行政的なサポートがなされないだろう。
 なぜ、この苦労を理解してくれないのだろう。
 以下は、親たちの要望である。
 これらの要望について、現在どれだけ実現しているか。
 本調査は、平成5年だから、22年前のものである。
この間の福祉行政の進展は目をみはるものがあった。
 その辺の事情には筆者自身疎いのでわからないが。

 なお、本調査研究の紹介は第5回目となる。
 


【引用はじめ】

www.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h05/h051156.pdf
平成5年度厚生省心身障害研究 「少子化時代に対応した母子保健事業に関する研究」

患者の会、親の会の活動実態調査 野辺明子

11) 行政への要望

 患者の会、親の会という性格上、行政への要望は主に厚生省と文部省に向けられた内容のものが多かったが、いずれにしても当事者たちの切実な声であり、要望の背景に活動上の悩みがあることも見落としてはならないだろう。
 主な要望は次のとおりである。

1。公的援助や補助金のアップーせめて人件費ぐらい出してほしい

2・在宅医療、訪問看護制度の整備を

3.難病対策、健保制度の見直しを

4.身体障害者手帳をもたない難病者に対しても福祉の充実を

5・身体障害者手帳の交付基準の緩和を

6・原因究明のための研究費の増額と研究機関の設立を

7・施設中心の福祉から地域で共に育つための福祉へと発送の転換を

8,法人格が取得しやすいようにしてほしい

9.「障害」を理由の排除をやめてほしい。就学時健診を強制しないでほしい

10.給食の食材をもっと上質なものに、小・中・高・大学生たちに食育を。アトピーをつくらない妊婦指導を

11.福祉関係職員の先天異常や障害への啓蒙を

12.学校関係者への病気に対する啓蒙を

13.医師への教育・啓蒙を

14・18才以上の医療費を公費負担してほしい

15.郵便局の学費保険が病気(障害)を理由に受けられない。治療すれば治ることが理解されない。改善を

16.脳死からの移植の早期実施を

【引用おわり】



 1番目の人件費補助といって親の会に公的資金が使われた例は聞いたことがない。民間の団体に対して、人件費補助は無理と言っていい。
 ただ、行政から第三者機関を通じて委託事業等の中に人件費として使える事業を実施する例はあっただろう。
 2番目の在宅医療、訪問看護制度も活用できるようになってきている。制度整備がなされた例である。
 3番目の難病対策も大きく進展してきていると言える。
 4番目の難病者指定も最近大幅に増えた。
 5番目だって手帳交付も緩和されてきているのでないか。
 6番目の原因究明のための研究費等の施策も行われてきた。発達障がいに対する研究は相当に進展してきた。
 7番目は、地域移行という考え方に大きく舵を切っている。
 8番目は、NPO法人による運営でやりやすくなった。
 9番目は、特別支援教育という新たな視点が導入され、通常の学校においても気にかかる児童生徒への支援がなされるようになってきた。
 10番目、食育も重視されるようになってきた。
 11番目、福祉関係職員の質の向上、資格取得、研修の充実も進んできている。
 12番目は9番目の障がいに対する理解推進に大きくかかわる。徐々に進んできていると信じたい。
 13番目は、チーム医療が重視されるようになってきているので、医師の考えも改善してきている。
 14番目については門外漢なのでどうなっているかわからない。
 15番目、障がいのある人も加入できる保険制度ができている。
 16番目、脳死による移植も可能になった。

 以上、現在、医療、教育、福祉等の施策が大きく発展したことは朗報である。
 これも当事者たちの働きかけが功を奏した結果である。
 今後も、引き続き問題を抱えている当事者たちの声を反映する仕組みが必要である。
 福祉向上のためにはこれしか方法はない。

(ケー)
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