無理心中の原因を特定する

 07, 2015 05:00
 障がいのある子をかかえ、母親が癌を患っていることがわかった。
 それを悲観して、無理心中を図った事例をとりあげている。
 なぜ、無理心中という究極の悲劇を生んでしまったか。
 それについて、関係者の一人で支援員であった田部井恒雄氏がその問題に取り組んだ内容が以下のとおりである。

 その第3回目。
 今回は、障がい者をかかえる家族特有というより、一般にも広く考えられる原因を特定している。
  


【引用はじめ】 

知的障害のある人の生きる権利と家族のケアなどについて =痛ましい出来事を無駄にしないために=

平成 16 年1月 田部井恒雄 知的障害通所授産施設職員 全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会会員

① 障がいのある息子を道連れに無理心中を図った出来事の原因として考えられる事

 以下は、障害と関係なく考えられる理由と思います。

◯ 完治の見込みの無い病気であり、そのことだけでも精神的に不安定になりやすい。

◯ 母子二人きりの生活であった。

◯ 長い休み(9連休)を、二人きりで過ごす時間が多く、マイナス方向の思考に捕らわれていった。

◯ お正月で、将来のことを考えてしまう時期であった。

【引用おわり】



 障がいのある子と二人きりで9連休の正月を過ごした。
 母親にとって、癌という不治の病が重くのしかかっていた。
 大きな悩みを二重にも三重にも母親一人でかかえてしまった。
 死を思い止まらせるチャンスがどっかになかったのだろうか。
 母親は自分が亡くなったら障がいのある息子の面倒をみてくれる人がいないと思い込んでしまった。
 母親一人でずっと息子のことをみてきたし、これからもそうしなければという思いが強かった。
 母親は全て責任を背負い込んだ。
 それが無理心中という最悪の結果を生んだ。
 こういうことって、例外的なことでないかもしれない。
 それを防ぐ方策を日常的に考えておくことは重要だ。

(ケー)
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